マーシャル CODEで作る最新の高崎サウンド

WeROCK誌面でも恒例となりつつあるマーシャル:CODEを使ってのシミュレーション。
今回の音作りしてみたのは、12月29日にリリースされたラウドネスの最新作『SUNBURST〜我武者羅』のDisc 1から5曲だ!

写真協力:SHIGEYUKI USHIZAWA

マーシャル CODE 25
¥オープン

【仕様】
●出力
:25w
コントロール:ゲイン、ベース、ミドル、トレブル、ヴォリューム、マスター
●プリセット:ユーザー編集可能な100個のプリセット
フットコントローラー:4ウェイ・プログラム可能 (PEDL-91009、別売り)
ストンプ・ボックスFX:コンプレッサー、ディストーション(3種類)、オート・ワウ、ピッチ・シフター
プリアンプ・モデル:クリーン×5、クランチ×5、オーバードライブ×4、ナチュラル
モジュレーション系FX:コーラス、フランジャー、フェイザー、トレモロ
空間系FX:ディレイ×4、リバーブ×4
パワー・アンプ・モデル:クラシック・マーシャル100w、ヴィンテージ・マーシャル30w、イギリス製クラスA、アメリカ製クラスA/B
キャビネット・タイプ:全8種類
●接続:Bluetooth® 4.0 および USB 2.0
外形寸法:340(高さ)×350(幅)×215(奥行き)㎜
重量:6.1㎏

■「OEOEO」のメイン・バッキング・サウンド

高崎ならではの、中域にハリがある、太目なサウンドが特徴だ。
オールド・マーシャルよりは少し歪みの質のきめが細かく感じるので、アンプはOD JVMを選択し、パワー・アンプはClassicMarshall 100w、キャビネットは1960にしてみた。
太いサウンドで、ブリッジ・ミュート時はそれほど低音は出ていなく感じるためレゾナンスは上げすぎない程度に設定し、プレゼンスはヌケが悪くならない程度にすることがポイント。キメが細かいといっても歪みの量はそれほどないように感じるので、ゲインは低めに設定し、多少のコンプレッション感と中域の張りを出すためFXのペダルでODRを選び、ドライヴ、レべルをかなり下げ気味に設定して軽くブーストしてみた。
ソロの時は、FXペダルをDISに変更しドライヴ2.3、レベル4.3あたりに、425msでフィードバックが1〜2回聞こえる程度のディレイとホール・リバーブをかなり薄くかけると近づく。

■「大和魂」のソロ・サウンド

基本的には、「OEOEO」でのバッキング・サウンドの延長にある方向性だと思うので、アンプはJVM、キャビネットを1960にしてみた。
ゲインをやや上げて、少しミドルを抑えたうえで、プレゼンス、レゾナンスは多少上げ目に設定。ソロではバッキング時よりも多少カリっとしたサウンドに感じるので、FXのペダルでODRを選びドライヴを上げ目にしてブーストしている。それでも、歪み量は少なく感じるので、あまり上げすぎずに、ディレイ、リバーブを薄めにかけてみた。
なお、ソロの出だしのタッピング部分は、おそらく同じフレーズを2回弾いてダブリングしていると思われるので、その部分はディレイをタイム80ms、フリーケンシー5、フィードバック0、レベル9にして、似た雰囲気を演出するといい。バッキング時はディレイ、リバーブを切り、ミドル3.8 プレゼンス6.7 レゾナンス6.8に。FXペダルのモードをGUVに変更してドライヴ1.5、レベル2.8で似た雰囲気が出るはずだ。

■「仮想現実」のメイン・バッキング・サウンド

ダウン・チューニングが印象的なサウンドだ。
チューニングは、おそらく全弦一音下げで6弦はさらに一音下げのドロップCチューニングだと思われる。
「OEOEO」のバッキング・サウンドと歪みの質は似ているが、よりエッジが立った音に感じるのでアンプは同じJVM、パワー・アンプをClassic Marsahll 100wにしながらもキャビネットを1960ではなく、よりエッジが立ったサウンドの1960vにしてみた。アンプは、少しゲインを高めにし、トーンはトレブルとベースを上げ気味にして、少しミドルを抑え目に。アンプ部ではプレゼンスを少し上げたうえ、低音弦だと太目な音に感じるのでレゾナンスを少し上げ気味にしている。
ソロでは、ワウ・ペダルを繋げ、FXでGUVを選び軽くブーストし、380ms程度のディレイをかけてみるのがいいだろう。またワウは踏みっ放しっぽいので、FXペダルのオート・ワウを使っても似てくると思う。その際は、アンプ側のゲインを少し上げるのがポイントだ。

■「Crazy World」のエンディング・ソロ・サウンド

ペダル・ワウを使ったトーンが印象的なソロだ。
サウンド的には、「大和魂」のソロと比べるとエッジが立った音に聴こえる。基本の質感は「仮想現実」のバッキング・サウンドに近く感じるので、アンプはJVMにし、キャビネットを1960vに設定してみた。ペダル・ワウのシミュレートもCODEには便利なAuto Wahが搭載されているので、それを使用している。アンプのゲインは高めにして、プレゼンスを少し上げ気味に設定。太いながらも低音がタイトなので、ベースを上げ気味にしつつ、レゾナンスはこの値に設定してみた。Auto WahはENVに設定。そこにショート・ディレイを多めにかけて、ルーム・リバーブを足している。
ワウ・ペダルをつなげる場合は、ゲインを6.5あたりに落とし、FXでGUVを選びドライヴ2.0、トーン3.9 レベル5.1 に設定してみよう。バッキング時はFXをすべて切り、ゲイン6.2 トレブル6.9 ミドル 5.1  プレゼンス6.2がオススメだ。

■「The Sanzu River」のイントロ・クリーン・トーン

イントロで聴ける、モジュレーションが大きめでエフェクティヴなクリーン・トーンをシミュレートしてみた。
おそらく、揺れもの系のエフェクターの後段に、さらにコーラス系のエフェクターをかけていると思われる。プリアンプ・タイプは、Clean Americanを選び、音が細くならない程度にゲインを上げ、トーンはミドルを下げめに設定。FXは、揺れの感じをモジュレーション・セクションに担当させたいので、まずペダル・セクションでピッチシフターを選択し、SEMITONEは0のままFINEを少し上げMIXで原音とエフェクト音が同じ音量になるようにしてコーラス/ハーモナイザーっぽい効果を出してみた。
深めなモジュレーションは、コーラスでVIBを選びDEPTHを深め、SPEEDをゆっくり目に。そこに長めのディレイとホール・リバーブを深めにかけている。ピックアップは、フロントかフロント+センター。またはコイルタップして弾いてみると、より雰囲気が近づくはずだ。

サウンド・シミュレーション:水田“Shacho”俊一郎(レコーディング・エンジニア)

■マーシャル CODEシリーズの詳細■
http://www.marshallamps.jp/products/amplifiers/code/

 

※マーシャル CODEで作るLOUDNESS 81-84の高崎 晃サウンド
http://rockinf.net/eyes/?p=4866

※マーシャル CODEで作るLOUDNESS 85-88の高崎 晃サウンド
http://rockinf.net/eyes/?p=4973

※マーシャル CODEで作るハロウィン・サウンド
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※マーシャル CODEで作るsun-goサウンド
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