【動画連動】 KENTAROがCODEでLOUDNESS 85-88の高崎 晃サウンドを作る

WeROCK 082でお届けしたラウドネス40周年記念連載特集の第2弾。
その特集内で掲載したのが、第1弾でも大好評だったマーシャル CODE25で作る高崎サウンドだ。
今回は、『THUNDER〜』から『JEALOUSY』の4枚をシミュレートしてみた。音作りしてくれたのは、大の高崎フリークとしても知られるダイダ・ライダのKENTARO!!
YouTubeのWeROCKチャンネルでは、81-84編と85-88編の2本の動画を公開中!
ぜひ音作りの参考にしてほしい。

サウンド・シミュレーション:KENTARO(ダイダ・ライダ)

※第1弾の“マーシャル CODEで作るLOUDNESS 81-84の高崎 晃サウンドもチェックしてみてください!
http://rockinf.net/eyes/?p=4866

KENTAROによるサウンド・シミュレーション
“LOUDNESS 85-88 サウンド編”


マーシャル CODE 25
¥オープン

【仕様】
●出力
:25w
コントロール:ゲイン、ベース、ミドル、トレブル、ヴォリューム、マスター
●プリセット:ユーザー編集可能な100個のプリセット
フットコントローラー:4ウェイ・プログラム可能 (PEDL-91009、別売り)
ストンプ・ボックスFX:コンプレッサー、ディストーション(3種類)、オート・ワウ、ピッチ・シフター
プリアンプ・モデル:クリーン×5、クランチ×5、オーバードライブ×4、ナチュラル
モジュレーション系FX:コーラス、フランジャー、フェイザー、トレモロ
空間系FX:ディレイ×4、リバーブ×4
パワー・アンプ・モデル:クラシック・マーシャル100w、ヴィンテージ・マーシャル30w、イギリス製クラスA、アメリカ製クラスA/B
キャビネット・タイプ:全8種類
●接続:Bluetooth® 4.0 および USB 2.0
外形寸法:340(高さ)×350(幅)×215(奥行き)㎜
重量:6.1㎏

■『THUNDER IN THE EAST』
サウンド

KENTARO:プリアンプにJCM800、パワー・アンプにクラシック・マーシャル100wをセレクトしてみました。プレゼンスも上げ目、レゾナンスは4.5に設定しています。
今回、全部のシミュレーションがそうなんですが、ご本人のギターとも違いますし、ピックアップは僕のがEMGピックアップなので、その違いというのもあるとは思いますが、低音が潰れないように歪みを調整しています。低音に余計なコンプレッションがかからないような音作りを意識しています。どうしてもゲインを上げたくなるので、あまり歪ませすぎると、そのあたりが再現できないのでプリアンプのゲインは4弱にして、そのぶんディストーション・ペダルをプラスしています。ペダルはガヴァナーを使って、こちらのゲインは5にしています。
このアルバムのギターを聴いて、僕はギターを始めようと思ったんです。改めて聴いてみて、それだけ人を惹きつけるギターのサウンドを出しているんだなって思いました。

■『SHADOWS OF WAR』
クリーン・サウンド

KENTAROディストーション・サウンドは次を見てほしいのですが、まずは「SHADOWS OF WAR」のイントロで登場するタッピング時のクリーン・トーンを再現してみました。
プリアンプに選んだのは「Acoustic」。これは、アコースティック・シミュレーターに近い感じなんですね。ふつうは、こういうシミュレーターを使うなら、このままで音作りすると思うんですが、あえてパワー・アンプも使ってみました。これを使ったほうが高崎さんの、あのトーンに近づけるかなと。ただ、キャビネットはオフっています。
アルバムでのクリーン・サウンドが、周波数のかなり高い部分を強調したイコライジングでキーボード的なサウンドになってるじゃないですか? そのトーンに近づけるためのセッティングです。ディレイは他でも使っていて、これはダブリング的にうっすらとかなり短いタイムでかけています。あまりかけすぎると位相がおかしくなってしまうので、リバーブと合わせて雰囲気を出す感じで使ってます。

 

■『SHADOWS OF WAR』
ドライヴ・サウンド

KENTATO:実際のギター・サウンドはわからないんですが、マイキングとかレコーディング時のイコライジングなどで、『THUNDER IN THE EAST』よりもハイが出ているように感じます。当時、こういうギター・サウンドを出す人がいなかったので、また衝撃的でした。今、聴いても、すごくエッヂが効いていていい音だと感じますし、もしかしたらその後に出てきたスラッシュ・メタル系のドンシャリ・サウンドって、この高崎さんの音に影響されているんじゃないかなって思うんです。そのぐらい世界的に見ても最先端の音だったと思います。
シミュレーションは、基本的なモデルは『THUNDER IN THE EAST』と一緒です。そこからハイに特徴があるトーンなので、トレブルを上げ目にし、ミドルを下げ目にしています。あとは、パワー・アンプのプレゼンスとレゾナンスも上げ目にして、キャビネットも変更して、言うならば『THUNDER〜』よりもドンシャリな音を作りました。

■『HURRICANE EYES』
サウンド

KENTARO:このアルバムでの高崎さんのギター・サウンドは、音の立ち上がりは高崎さんならではのトーンなのですが、レコーディング方法が違うのか、『THUNDER〜』や『SHADOWS〜』とはまた違うふうに聴こえますよね。ドンシャリでも中域が強い音でもなく、高崎さんがふつうにふだん出している音に近いんじゃないかと思います。そんな印象がします。
シミュレーションでは、プリアンプにJCM800、パワー・アンプにクラシック・マーシャル100w、そしてディストーション・ペダルでガヴァナーを使うというのは一緒なんですが、キャビネットを1912というタイプに変えてみました。これを変更することで、あのCDから出てくるギター・サウンドに近くなると感じました。音の立ち上がり方というよりも、イコライザーでトーンを変えるようなイメージでの変更ですね。ディレイは他と同じでダブリングの感じを出すようにして、リバーブはCDから出てくるサウンドに雰囲気を近くするためにかけてます。

■『JEALOUSY』
サウンド

KENTARO:第1期ラウドネスとしては最後の作品だったわけですが、ギターのトーン的には『THUNDER〜』の頃に戻っているニオイを感じました。なので、『THUNDER〜』と同じセッティングでも近いトーンが出せたんですが、あえて違うプリアンプを使用して再現しました。
選んだのは、初期のギター・サウンドをシミュレートした際に使っていた(YouTube参照)ジュビリーです。ディストーション・ペダルでガヴァナーを使用していますが、ジュビリー自体がJCM800のモデリングより歪みが強めに感じたので、かなり抑えめにしてかけています。スピーカーも、あえて変更して1974CXを使ってます。これは、『SHADOWS〜』の歪みサウンドでも使ってるモデルですね。
セッティングの特徴としては、ミドルのEQが、この4枚のシミュレーションの中ではいちばん上がってます。このギターの音も、今回、シミュレーションをやるうえで改めて聴いてみて、すごくいい音だなって思いました。

■マーシャル CODEシリーズの詳細■
http://www.marshallamps.jp/products/amplifiers/code/

 

KENTARO1993年にガーゴイルに加入し、2018年の脱退まで、数多くの音源制作、ライヴ活動を展開。メタル・シーンに確固たる地位を築く。現在はダイダ・ライダやさまざまなセッションで活躍しつつ、ソロの弾き語りライヴ“唯我独奏”も定期的に開催している。

最新作品:配信限定アルバム『綴』(ダイダ・ライダ)/2020年8月25日配信

KENTARO 公式ツイッター
https://twitter.com/rockentaroll

 

■KENTAROによる“LOUDNESS 81-84 サウンド編”の
動画はこちら!

■『BREAK the CODE』

Shu(Tribal Scream of Phoenix)が渋い選曲で高崎さんのリフを弾いてます!