WeROCK 105 付録CDインタヴュー集〜ブレイン 編

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WeROCK 105の付録オムニバスCDに参加したバンドのインタヴュー集を、このWeROCK EYESでもお届けするシリーズ企画。
ブレインのインタヴューです!


ヘヴィ・メタルを好きな方に刺さると思う

——前作から2年になりますが、また大作ができましたね。
MIYA
:「第一楽章-Leyenda-」と「第二楽章-Death-」は、ずいぶん前に作っていた楽曲で。
NAOKI:9年前、前任ヴォーカルと最後に作ってた曲がこれだったんですね。
MIYA:その時に、「第一楽章-Leyenda-」を作って、「第二楽章-Death-」もだいたい作っていたんですよ。で、ゆくゆくは「第三楽章-Reincarnation-」を作って3部作にしようと。ただ、いろいろあって別の作品の制作に入ったりで、どんどん後回しになってしまって。ホントは、2023年にリリースした『Beyond The Southern Cross』の3曲とまとめて1枚のアルバムにしようかなと考えていたんですけど、そうなるとちょっと時間がかかりすぎるなと。あとは切りのいいところで3曲……オープニングも入るので4曲で世界観的に分かれた感じもあったので2枚にしてリリースしようとなったんです。例えるならば、X JAPANの、『Jealousy』と『ART OF LIFE』のような関係じゃないかと。まあ、「第三楽章-Reincarnation-」は、わりとギリギリになって完成したんですが。
——「第三楽章-Reincarnation-」も構想自体は頭の中にあった?
MIYA
:頭の中にあって、バラードにしようという漠然とした考えがあったんです。ただ、ある程度できてはボツにして、何回も作り直してる。ブレインは、活動歴もそこそこ長いので普通のバラードではちょっと自分も納得いかないっていうのがあって。なかなか聴いたことないようなリズム・パターンを使って、演奏していてもステージでもやっても飽きないような少しテンポが速めのバラードにしたかった。
——今回のオムニバスにご提供頂いたのは「第二楽章-Death-」ですが、この楽曲を選んだ理由というのは?
MIYA
:自分的には、「第三楽章」がいいと思ったんですけど、速い曲のほうがインパクトあるんじゃないかと多数決というか、圧があって(笑)。
HAKUYA:WeROCKの読者層のメタル系が好きな方には「第二楽章」が刺さるんじゃないかっていう予想でね。
——「第一楽章」と「第二楽章」はHAKUYAさん加入前からあったということだと、前任者の歌を歌うことに関してはどうだったんですか?
HAKUYA
:私が加入した時にあったのが、この『銀翼』という作品だったので、“それを続きでやる?”という話はとうぜんあったんですが、加入当初の私に歌いこなせるのかという不安もあったし、哀愁を表現しきれるのかなみたいな。あれから7年たって、ようやく歌ってもいいかなっていう域に達したというか。前作の「Star Crowd Station」も哀愁のある曲だったんですが、それを歌った時にお客さんからの反響もよかったので、今だったらいけるかなと。ツイン・ギターだった部分も、ギターとウィンド・シンセにアレンジを変更して私が吹いています。
MIYA:出来的にも今までの音源の中でいちばんうまくいってるんじゃないかなとは思ってます。「第三楽章」は、完全にこのメンバーのために書き下ろした楽曲ですし。「第二楽章」に関しては、歌的にシンプルじゃないかと思うんです。苦労もしなかったんじゃないかな?
HAKUYA:いちばんメタルらしさを意識して歌いました。
——ギターに関しては、これまでどおりMIYAさんから来るデモを基本に弾いていく感じですか?
NAOKI
:そうですね。ただ、イントロのリフとかは、MIYAさんが考えたパターンをギターで弾くのが厳しかったので、ああでもないこうでもないと試行錯誤を重ねました。音源として完成したのは全部16分音符でBPM205をひたすら刻むパターンでしたけど、 それこそ途中にアクセントを入れたパターンとか8分で刻んだパターンとか試行錯誤してみたうえで、落ち着いたという感じです。
——中間にバッハのフレーズも出てきますね。
MIYA
:「第二楽章」のサブ・タイトルが“Death”で死神なんですけど、 死神というとタロット・カードの13という数字じゃないですか。で、バッハの「インヴェンション」の13番なわけなんです。13番を連想する曲に組み込んでみようしたら、うまいことキーも合ってテンポ的にも問題なくハマってくれたと。
HAKUYA:歌メロでもおもしろい部分があって、じつは「第一楽章」と「第二楽章」では同じメロディが使われてる部分があるんです。
MIYA:テンポやアレンジは全然違いますけど、「第一楽章」のAメロが「第二楽章」のサビになってるんですよ。なので、第一から第三まで全部共通の要素、関連性があるんです。ただ適当に作って、第一、第二、第三と言ってるわけではなく、最初から楽曲に繋がりがあるようにして作ってるんですね。
——そうして完成した「銀翼 〜白銀のファンタジア〜」は、どんな作品になったと思いますか?
MIYA
:全曲通して聴いて、世界観を感じてほしいですね。とりあえずトレーラーでもいいので聴いてみてほしいし、 最初は軽い気持ちで聴いてもらえばいいんじゃないかなと思います。
HAKUYA:小さな命への思いがこもった作品なので、生き物と暮らしたことがある人には伝わるものがあると思います。

▲左より、SANA(kb)、KASSY(b)、HAKUYA(vo & wind syn)、MIYA(ds & syn)、NAOKI(g)

EP『銀翼 〜白銀のファンタジア〜
¥1,650(税込) 2025年2月19日
①白銀のファンタジア
②第一楽章 -Leyenda-
③第二楽章 -Death-
④第三楽章 -Reincarnation-
⑤第一楽章 -Leyenda- (Karaoke Mix)
⑥第二楽章 -Death- (Karaoke Mix)
⑦第三楽章 -Reincarnation- (Karaoke Mix)

三楽章からなるブレイン流交響曲“銀翼”。インタヴューでも語っているとおり、しっかりとしたコンセプトをハードな楽曲で表現し制作された作品だ。カラオケ・ヴァージョンでは、各楽器隊の細かい部分までわかる。

■ライヴ予定■
6月7日(土)=名古屋・柴田アヒル
6月28日(土)=仙台バードランド
7月5日(土)=吉祥寺シルバーエレファント

■ブレイン 公式サイト■
https://vrain.jp/

■WeROCK 105は全国の書店・楽器店・CD店などで発売中です! 通販情報はこちらから!(ページの最下段に通販情報を掲載しています)■
http://rockinf.net/eyes/?p=9226