WeROCK 105 付録CDインタヴュー集〜アンダイイング・ワーズ 編

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WeROCK 105の付録オムニバスCDに参加したバンドのインタヴュー集を、このWeROCK EYESでもお届けするシリーズ企画。
昨年12月に結成されたばかりのアンダイイング・ワーズのインタヴューです!

MV「蒼黒に咲く」


“アンダイイング・ワーズ系”というジャンルを作りたい

——昨年12月に結成したとのことですが、すでにMVがアップされていたりするので水面下では動いていたんですか?
:発端は2022年で、霞と私で動き出した感じです。そこから、ずっと知り合いだったEITAさんにお声がけをしてたんですけど、当時、EITAさんはあんまりバンド自体をやることに乗り気じゃなくて……。そこから、一緒のイヴェントに出演したり私のセッションにお誘いしたりとかして時間をかけながら、お願いしてやっと心を開いてもらえました(笑)。ドラムの華乃ちゃんは、SNSで最初に知ったんです。映像でアップされているそのプレイがすごくて、ライヴを観させてもらったら、やっぱりすごくて。私はもともとドラマーだったのもあってドラムが好きなんですけど、“ああ、もうこのコしかいない”って確信しました。
華乃:ありがとうございます(笑)。私、20歳の時にチラっとバンドをやっていたんですけど、辞めてからは野良ドラマーです。
——霞さんは、それまでどういう活動をしていたんですか?
:最近は、ソロで歌の仕事をすることが多いですね。このバンドを始める時、私の声自体、いわゆるメタル向きではないし、みなさんがイメージするメタル・ヴォーカリストの声ではないと思ってたんです。でも、彪ちゃんが“逆に、その声とメタルを融合するのがいいし強みになる”って提案してくれて、それが私もすごくうれしくて。
:ヴォーカルは、そのバンドの顔なので、誰が聴いても“この人の声”じゃないとありきたりになるかと思ったんです。このバンド自体も、“◯◯系”っていうのではなく、芯になる部分は大事だと思うんですけど、“アンダイイング・ワーズ系”っていうジャンルを作っていきたいんです。
——今回のオムニバスに提供いただいた楽曲は外部の作家が書いた曲とのことですが、共作を依頼する時にどういうリクエストをされたんですか?
:ヘヴィ・メタルは好きなんですけど、メタル・コア的な部分も入れつつ少しジェントの要素も入れたかったんです。となるとミドル・テンポで、重厚で伸びやかに歌う楽曲がほしかった。
:彪ちゃんからバンドを作りたいという話があった時に、いちばん最初にもらったデモがこの曲(「蒼黒に咲く」)だったんですよね。
華乃:私、ジャズの専門学校に行っていて、メタルっぽいものをやり出したのが1年ちょい前ぐらいなんですよ。それまではぜんぜん違うジャンルを叩いていて。メタルを聴いたりはしてたけど、難しそうだったから叩くことは無縁だと思ってた。だから、音源をもらった時は、正直、叩けるかなって、もうチャレンジででしたね。でも、好きなんで、けっきょく触れてなかっただけなんですよね。
EITA:リハーサルに入った時に、ちゃんと叩いてたし“よく叩けるな、うまいな”って思いましたよ。
——EITAさんも、これまでの活動からしたら、違う方向性のギターですよね?
EITA
:自分の引き出しにない曲をやるのって楽しいじゃないですか。自分ではこういう曲は書かないけど、“こういうアプローチがあって、こういうコード進行があって”というのを聴くのも好きだしいろいろと勉強になりますよね。
——ヴォーカルの声質もあるのか、やはり他のメタル・バンドとは違う印象ですよね?
めちゃくちゃ狙い通りになりましたね。女性のメタル・シンガーって、だいたいの感じを想像するじゃないですか……。
EITA:私、メタルの女性シンガーって基本的に嫌いだから、メタル系じゃなくてよかった(笑)。
:Jポップ路線のアニソンとまでは言わないけど、そういう声が好きな層にも刺さってほしいですし、メタルコアならどの世代でも聴いてもらえるかなと。さらに、日本だけじゃなくて海外にもアピールしたいので、日本のカルチャー的な声だし歌詞なので、また刺さるところがあるんじゃないかと思うんです。
——たしかにファルセットの使い方など、他のメタル・バンドと一線を画していますよね?
:私、全部ミックス・ヴォイスなんですよ。いちばん高い音でも地声で出るんです。だからファルセットとの境目って自分でも曖昧になっちゃう時があって、みんながどういうふう聴こえてくれるのかなって興味深いです。
——EP「Raven In The Abyss」は、他にどんな曲が入るんですか?
:5曲に凝縮した意味をわかってもらいたいんですね。振り幅をすごく広くしてるつもりなんですが、でも“アンダイイングだね”って思ってもらえるような共通項を入れてるつもりなんです。歌にしても“これしかできないんだろうな”って思わせるような感じにしてない部分も感じてほしい。さらに、ライヴ映えも考えているので、ライヴではよりカッコいいと思います。
:いろんな一面が、見れる聴けるみたいな1枚になってると確信してます。“アンダイイングの音だな”と思ってもらえるのも自信があって、曲ごとにいろいろな表現で歌ってるのも聞いてもらえたらうれしいですね。
:いいと思ったら何回も聴きたくなるじゃないですか。それが、まず自分でできてるので、もう売れる気しかしてないんです。いっぱい、いろんな人に聴いてほしいし、CDとは違うライヴ感もライヴで味わってほしいですね。

▲左より、彪(b)、華乃(ds)、霞(vo)、EITA(g)

EP『Raven In The Abyss
¥3,300(税込) 2025年3月9日
①蒼黒に咲く
②シュラバサラ
③DAWN REBELS
④BAD TRIP
⑤UNDYiNG

ハードでヘヴィで極上なメタル・バンドが登場してくれた……そんな印象の、アンダイイング・ワーズの5曲入りファーストEP。オムニバスCD収録曲以外にも、モダンなテイストを盛り込んだ楽曲が収録されてる。

■ライヴ予定■
4月10日(木)=新宿アンティノック
5月17日(土)=心斎橋ソーマ
6月13日(金)=渋谷サイクロン

■アンダイイング・ワーズ 公式サイト■
https://www.undyingwords.com/

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