こだわり抜いたキラーのエクスプローダー“武者”

6月に全国8公演による“LOUDNESS 40+ World Tour 2023 SUNBURST 〜我武者羅 -continue-”を控えているラウドネス。
そのラウドネスの高崎 晃関連アイテムが続々と届いているので、本人の証言とともに紹介していこう。
まずは、キラー・ギターからプライムを継承して価格を抑えたKG-Exploder Musha ’22に注目!


高崎 晃の声

photo by JCB(ジョン・チーズバーガー)

高崎:昨年末のライヴの時にも弾いてたモデルで、ラウドネス40周年の時に作ったKG-Prime Akira Takasaki Signature 2022 Loudness 40th anniversary limitedで採用したハイ・ポジションのカットを採用してる。22フレットでチョーキングしても、まったく指が引っかからないでプレイできるんだ。
あとは、現行の他のエクスプローダーと違ってアッシュ材を復活させてたりするのが違いかな。
40周年モデルとはフィニッシュが違って、武者のほうが渋い仕上げになってるかな。
ネックのジョイントも違っていたりするけど、ボディ厚も増したり、できるだけプライム21 the spiritのいい部分を継承して作ってるんだ。いいところどりをして、価格をプライムより抑えたモデルになってる。ピックアップは、キラーの新しいモデルでミドルの成分
が濃くなってるのでビギナーの方でも扱いやすい音になってると思うし、ボディの厚さからも、より太いトーンがアウトプットできる作りになってるはず。
ネックが、プライムと違ってナローUシェイプなのは、プライムのようなVUシェイプよりクセがなくて一般的には弾きやすいからなんだ。なので、ヘヴィ・メタルに限らず、いろんなジャンルで使ってほしいね。もう、この形も
エレキ・ギターのシェイプとしては変形というよりもスタンダードになりつつあるので、ここから入ってもらえればプライムにも進んでいきやすいかな。


KILLER
KG-Exploder Musha ’22
¥313,500(税込)

【仕様】
●ボディ
:アッシュ、3P〜6P
ネック:ハード・メイプル、 ナローUシェイプ、トライ・ポイント・ジョイント
指板:ハード・メイプル、 22フレット(#214h)、648mmスケール
ピックアップキラー LQ-600(フロント)、キラー LZ-610(リア)
コントロール:マスター・ヴォリューム、ピックアップ・セレクト・スイッチ、ダイレクト・スイッチ
ブリッジ:フロイド・ローズ・サウザンド
ボディ・カラー:ヴィンテージ・サンバースト・サテン
付属品キラー・ロゴ入りソフト・ケース、ESPストラップ・ロック、アーム

ラウドネス40周年記念モデルとしてリリースされたAkira Takasaki Signature 2022。そのモデルをイメージさせるKG-Exploderが登場した。それが、この“KG-Exploder Musha ’22”だ。
Akira Takasaki Signature 2022は、木目の凹凸をそのまま生かしたフィニッシュをはじめ、細部にまでこだわりまくった仕様でとても高価な価格だったにも関わらず、あっという間にソールド・アウトとなってしまい購入できなかったファンも多いことだろう。そんなマニアの心をくすぐるのが、今回の“KG-Exploder Musha ’22だろうか。
ただ、あらかじめ言っておこう。これは、Signature 2022とは、まったく別物の新たなKG-Exploderだった。というのも、試奏する前は、取材班もSignature 2022のExploder版と思っていたのだが、手にした瞬間、このモデルは“Musha ’22”という新たなギターだということに気づかされた。

まず、フィニッシュは、写真で見るとSignature 2022を彷彿とさせるのだが、木目の凹凸はなくヒッコリー・ブラウン・モデルに近いサンバースト加工となっている。そして、弾いてみると、ネックもこれまでのプライムのVUシェイプとは違い、エクスプローダーならではのナローUシェイプを採用しているので、かなりガッチリとした安定感のある握りとなっている。指板もフラットに近いイメージで、どのポジションで弾いても違和感がない印象だ。フレットは太めのミディアム・タイプで、キラーならではのブリッジの低さと相まって、かなり弾きやすさを感じる。
Signature 2022との共通点は、ハイ・ポジションのカッタウェイだ。これまでのシェイプよりも、さらにカットされており、22フレットでもスムーズにフィンガリングできる。これは、かなり弾きやすい!

さて、サウンドのほうにいってみよう。
アンプを歪ませてローAのコードを弾いてみると、ハイの抜けがスパーンとくる音だ。リア・ピックアップには、これまた発売と同時に問い合わせが殺到したというKillerオリジナルのLZ-610を搭載。このピックアップの特徴は、それまでの名機ダイナバイトよりもミッドを強調したパワー感のあるトーンなのだが、このモデルでは高域のキラびやかさが印象に残る。これは、おそらくボディ材から来ているのかもしれない。現行の他のエクスプローダーがメイプル材を採用しているのに対し、こちらはアッシュ(3P〜6P)となっており、他のエクスプローダーとのトーンの違いが感じられる。高域が印象的と思いきや、たとえばローEのコードを鳴らすと、中低域がゴンゴンと来てくれる。このあたりが、LZ-610らしさだろう。すなわち、高域を持ちつつ弾く音程により中域にもパワー感が出てくれるのだ。さらに、おもしろいのは、ハイ・ポジションでソロを弾いてみると耳に痛いハイの部分はなく、ミッドが強調されたトーンになってくれている。そのおかげで、コンプ感を感じ、すごくソロも弾きやすいのだ。フロント・ピックアップもパワーのあるKiller LQ-600を搭載しているのだが、こちらはソロなどでは低域がですぎずに高域もプラスされたトーンを出してくれる。

 その他、要所要所にプライムを継承しながら、Signature 2022で培った部分を融合し、進化したエクスプローダーとなっている。キラー・マニアなら、また手にしたくなること確実な1本だろう。

キラーならではの右手のロー・アングル度は健在!
この弾きやすさになれると、他のギターが弾けない!?

1弦22フレットをチョーキングしても、このとおり!
ホントに違和感なく弾きこなせる

 

■KG-Exploder Musha ’22の詳細
https://www.killer.jp/guitar/kg-exploder-musha-22.html