キラーからの新たな刺客はV!!

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キラー・ギターより新しいVモデルが登場した。
これまでKG-ARMED-VやKG-WISHBONE-Vとして発売されていたVモデルが、KG-Villain ’25としてリニューアル!
系統を受け継ぎながらも、随所に進化したモデルとなっているのだ。
さっそく、そのVillain ’25に迫ってみるとともに、キラーのVモデルを愛用するギタリストに、その魅力を聞いてみた。


KILLER GUITARS
KG-VIllain ’25

¥297,000(税込)

【仕様】
●ボディ
:アッシュ3ピース(〜6ピース)
●ネック:メイプル(スリムUシェイプ/トライ・ポイント・ジョイント/ホイール・トラスロッド)
●指板:エボニー(22フレット)
●スケール:628 mm
●ピックアップ:キラー KSS-5.8NC(フロント)、キラー KSS-7.0B(センター)、セイモア・ダンカンTB-11 Custom Custom (リア)
●コントロール:フロント・ヴォリューム、リア・ヴォリューム、マスター・トーン(プルでセンター・ピックアップがオン)、3ウェイ・スイッチ
●ブリッジ:フロイド・ローズ・サウザンド(フローティング仕様)
●フィニッシュシースルー・ブラック(写真)、ブラウン、ヴィンテージ・ナチュラル

■Maker’s voice!!

——KG-Villain ’25を製作することになった経緯を教えてください
キラー
:過去に発売していたKG-ARMED-VやKG-WISHBONE-Vからの定期的モデル・チェンジ、仕様見直しの一環です。
KG-Wishbone-Vは、ボディに厚みがあったので、より取り回しとか持った感じをVっぽくするためにボディの厚みをじゃっかん薄くしてあります。ネック・ジョイント形状を変更して、ハイ・ポジションへの指の届きやすさも改善しているかと思います。ピックアップは新規キラー・オリジナル・シングル・ピックアップとダンカンPUを採用しています。
——音色的な特徴は、いかがですか?
キラー
:ハッキリ目のミッド・レンジに特徴があるかと思います。
——スリムUシェイプとは、どんなネック形状ですか?
キラー
:0フレット(ナット幅)・ロック・ナットの幅にピッタリ目、かつ厚みもスリムなネックにしてあります。628mmスケールと相まって握りやすくなってる形状ですね。
——トライ・ポイント・ジョイントとは、どんな接続方式ですか?
キラー
:ボディのバックから2本、フロント・ピックアップのザグリ内から1本の、合計3点でビス止めジョイントしています。ボディのヒール部分が小さくできるため、ハイ・ポジションの演奏性も上がってると思います。
——こだわった点などありますか?
キラー
:カラー・ヴァリエーションにナチュラルとシースルー・ブラックを増やしました。色ごとにパーツのカラーも変えています。また、VIOLATOR DEACONと共通で、新規キラーのシングル・ピックアップを搭載しました。
——最大の特徴を教えてください。
キラー
:トラディショナルなVタイプの雰囲気で628mmスケール、ロック式トレモロ搭載というのが特徴です。
——これまで数タイプのVモデルを発売してきましたが、キラー・ギターが考えるVシェイプの展望はありますか?
キラー
:今回、ピック・ガード内のボディ・ザグリをSSHにもHHにも変更できるようにしてあります。背面には、あらかじめアクティヴ・ピックアップ回路用に電池キャヴィティも設定してありますので、ピックアップ変更やコントロールの変更など、カスタムをしてもらうことも可能かと思います。これまで、キラー製のVタイプのモデルで特徴的なカラーのモデルがありましたし、旧カラーのインスパイア・カラーのヴァリエーションや違ったピックアップ仕様のヴァリエーション・モデルも企画したいと思います。

■試奏!!

そのヴィジュアルからメタル仕様のギターなので、いきなりアンプをオーバードライブさせて試奏してみよう。
弾いてみると、歪ませていても高域がスコーンと抜けるのが第一印象だ。それでいて、しっかりとしたミッドも感じられる。Vシェイプというと、ローが不足してしまうイメージもあるのだが、そんなことはなく、むしろ抜けがいいローを出してくれている。これならバンド・サウンドでリフを弾いても埋もれることはなく、明瞭にフレーズを再現してくれるだろう。
ピックアップは、リアにダンカンのカスタム・カスタムを搭載。リアでの抜けのよさは、このピックアップとボディ材(アッシュ)の組み合わせからくるものだろうか。とにかく音に濁りがなく、1本1本の弦をクリアに再現してくれる。
ネックは、スリムUシェイプを採用。太すぎず、細すぎず、手の小さい女性でも違和感なく弾けるだろう。エボニー指板が滑らかなフィンガリングを補助してくれて、じつにフィンガリングしやすい。ネック・ジョイントは、最近のキラーのモデルに採用しているトライ・ポイント・ジョイント。もともとハイフレットが弾きやすいVにこのジョイントが採用されることで、まったくストレスなく22フレットまで弾きこなせる。ミディアム・スケールのネックということもあり、ピッキング・ハーモニクスも出しやすく、指の短い人でもストレッチ的なポジショニングもしやすいだろう。
ブリッジは、深めのザグリのあるフロイド・ローズだ。厚みのある4ピースのピックガードと相まって、弦とボディまでの距離が近く、かなりピッキングしやすい。いつもながらキラーならではのこのセッティングで弾くと、オーソドックスなブリッジが弾きにくく感じてしまう! Vシェイプなので座って弾く時など弾きにくいんじゃないかと思われるかもしれないが、ボディと弦までの距離や、右肘が当たる部分に角度が付いた形状になっているので、とにかく弾きやすい。
シンプルなコントローラーかと思いきや、ここにもアイディアが詰まっている。
マスター・トーンをプルすると、センター・ピックアップがオンとなるのだ。これが、音作りのヴァリエーションを豊富にしてくれて、たとえばリア・ピックアップをセレクトしている時にセンター・ピックアップをオンにすれば、リア+センターのサウンドとなり、オーバードライブさせて弾いた時、かなり太めの低域が加わってエフェクトでブーストしたようなトーンが作り出せた(ブースターのそれとは違うが)。センターをオンにしたままピックアップ・セレクターをセンター・ポジションにしてみると、全ピックアップが作動して、かなりブーミーなトーンが作り出せる。このままクリーン・トーンにしてみると、エレアコのようなボディ鳴りを再現したトーン・ニュアンスに近いサウンドを作り出せた(もちろんピエゾとは違うが)。リアとセンター、フロントとセンターの組み合わもできるので、トグル・スイッチ・タイプながら5ウェイのセレクターのような使い方もできるのだ。
メタル仕様のギターでありながら、音作りの幅も広く、弾きやすさも持ち合わせたこのモデル。もちろんドライヴさせたサウンドは言うまでもないクオリティで、バンド・サウンドでも抜けてくれる1本だ。

トーンをプルするとセンター・ピックアップがオンになる。かなり音作りの幅を広げてくれるぞ

▲もともとロー・アングルなキラー・ギターに、厚みのあるピックガードで、さらにフィンガリングしやすい!

ネックはトライ・ポイント・ジョイントという独自のシステムを採用。
ボディの奥まで接続することで鳴りにも効果を発揮しているようだ

シースルー・ブラックの他、アンティーク・ブラウン(上)、ヴィンテージ・ナチュラル(下)も発売。
各フィニッシュによってピックガードの色が違う点にも注目!

 

■KG-Villain ’25の詳細■
https://killer.jp/guitar/kg-villain-25.html


■キラーVを愛用するギタリストに迫る!!

■ルーク篁参謀(聖飢魔Ⅱ)〜マーシャルとの相性がいい素直な音

▲写真:Takahide “THUNDER” Okami

◎キラーVを使用することになったキッカケTHE ALFEEの高見沢さんのソロ・プロジェクトに参加した時、広島のイヴェンターさんが所有されているギブソンのVを弾いた感触がよくて、キラーにオーダーした。ハデなシェイプを持ったことがほとんどなかったので見た目重視でオーダーしたら、さすがはキラー・ギター、サウンドもなかなか評判がよかった。
◎KG-Triumph-V(青いモデル)、KG-Triumph-V reflex silver(銀ラメのモデル)の製作時にリクエストした点:Vが欲しいとだけ伝えたと記憶している。後はKiller Guitarsの鈴木氏のセンス。
◎それぞれのお気に入りの点:形のわりに柔らかい音がして上から下までバランスがいい。素直な音。
◎弾き心地:ネックのフィーリングはバッチリで弾きやすい。ただ、ストラト・タイプに慣れているので、右手の位置に困る。
◎音色の特徴:どちらも同じような印象で、柔らかく素直な音。マーシャルと相性がよさそう。
◎他のVモデルとの違い:音域が、中域寄りというイメージよりはワイドな印象。
◎Vモデルならではの音作り:歪ませすぎないように気をつける。
◎Vシェイプは変形ギターの元祖的存在と言われますが、初心者にも弾きやすいシェイプですか?:立ちと座りで右手の位置が変わりすぎるのであまりお勧めはしない。
◎自分ならではの改良ポイント:カスタマイズはあまり好きではないので、ないと思う。
◎他に使用しているモデルとVの使い分けのポイント:リフを刻むというよりは、かき鳴らすタイプの曲で使いたくなる。
◎“ここがこうだったら、さらにいい!”という点:Vである必要性に抵触してきそうなのでなしとする。
◎Vモデルの魅力を教えてください。また、近年のステージではVモデルは弾かれていないですが、今後、再登場する予定はありますか?:見た目に尽きると思う。大きさのわりに軽いので、登場の機会はあると思う。 

▲ルーク篁参謀のVは、KG-Triumph-V reflex silver(左)と、KG-Triumph-V。
reflex silverは、地球デビュー30周年記念 期間限定再集結の大黒ミサツアーで用意されたモデルで、もともとはKG-Trium-Vのサウンドが好みで、それを元に聖飢魔
用にハデな塗装のモデルとして製作された。
右のKG-Triumph-Vは、CANTAのライヴで愛用されていたモデル。マホガニー・スルーネックにマホガニー・ウィング材を採用し、ボディ厚は40.0mmで、KG-Villain同様に肘が当たる部分は斜めにカットされている


■TATSU(ガスタンク)〜KG-Villain ’25に楽しみと期待を感じる

◎キラーVを使用することになったキッカケ高崎さんの自宅でギターを聴かせていただいたりしてるうちに、キラーのアーム・ユニットの感じとネックの感じがすごくよくて、その後に高崎さんから“キラーのギターどうや?”みたいなお話から、KG-ARMED-Vが生まれました。
◎リクエストした点:自分に合った感じのスキャロップド加工をお願いしました。1弦は10フレットから、6弦は12フレットから斜めに浅く22フレットまでスキャロップド加工がされてます。あとはピックアップを、リアが初期のEMG 81(ハムバッキング)、フロントはEMG 85(シングル)とリクエストしました。
◎お気に入りの点:現在ステージで使用しているKG-Villainの白を上記同様のスキャロップド加工、ピックアップはリアに高崎さんと同じダンカンのもの、それに合わせたダンカンのシングルをフロントとセンターに付けていただいてます。とにかくガッツのある感じです。また、最近使い始めた木目のKG-Villain ’25はさらにパワーを感じてます。
◎弾き心地:弾き心地は、KG-ARMED-Vは温かみが素晴らしいです。またKGシリーズが出る前に作って頂いた木目のアッシュ2本は約30年ぐらい使用しています。KGシリーズよりネックは細めで、時間がたって鳴りも変わり、その渋味がいい感じです。ピッキングとアーミングに関しては、キラーのボディとフロイト・ローズの位置関係が自分にとってしっくりと感じるところだと思います。一心同体!
◎音色の特徴:現在はパッシヴのダンカン・ピックアップとアッシュの材質、またパーツのメッキ(金/銀/黒)の種類による音の違いがあるのですが、自分は銀のパーツによる音の特性が特徴ではないかなと思います。最近のステージでは、白いKG-VillainのプロトタイプとナチュラルのKG-Villain ’25をメインに使用してます。
◎他のVモデルとの違い:自分にとって形はVシェイプとは言えギブソンのFVとはかなり異なるギターです。
◎自分ならではの改良ポイント:ストラップ・ピンはストラップ自体にナットで付けず、ストラップをギターに付けてからピンだけで止めてます。また。ストラップ・ピンはボディの先端ではなくボディのセンターと先端の間に付けてます。
◎他に使用しているモデルとVの使い分けのポイント:さまざまなギターを持ってはいますが、自由自在にその場の思い付きを表現できるものはキラーのVしかありません。
◎“ここがこうだったら、さらにいい!”という点:特にないですね、それぞれ違いはありますが、それぞれが自分の音なので!!!
◎Vモデルならではの音作り:特に考えたことないですね。
◎Vシェイプは、初心者にも弾きやすい?:立って弾く場合、Vのストラップ・ピンの場所をセンターに寄せれば他のギターとの違いは軽減します。初心者の方はVが弾きたいかどうか? ただそれに尽きると思います。それだけしか自分からは言えないかな? 明らかに他のギターとは異なりますので、腹を括れば一心同体になれますよ。
◎KILLER Vモデルの魅力:2024年の9月くらいから、KG-Villain ’25のナチュラルを使用してます。とにかく、パワフルで鳴ります! 美しいミドルが気に入ってます。まだ使い始めて一年ちょっとなので、これから日本の四季を何度か経験していくKG-Villain ’25に楽しみと期待を感じるばかりです。

最近、メインで使用している2本のV。左のホワイト・フィニッシュのモデルは、KG-Villain ’25を改造したプロトタイプで、右はKG-Villain ’25のヴィンテージ・ナチュラル・フィニッシュだ。両モデルともに、TATSUならではのスキャロップド加工が施されている(写真下参照)。ARMED-Vで2ハムバッキングを使用していたイメージの強いTATSUだが、Villainは、このピックアップ仕様で弾いているようだ


■及川樹京(マーデラス)〜Vでありながらローがしっかり出ます

◎キラーVを使用することになったキッカケトラディショナルなVシェイプでフロイド・ローズが載っているギターを探していて行きつきました。
◎お気に入りの点:ボディが通常のフライングVよりも厚く重量があるため音が太い点。
◎弾き心地:ミディアム・スケールでネックも細めのため、手が小さくても弾きやすいです。また、フロイド・ローズが落とし込んであり、弦とボディの距離が近い(ストラトに近い)ので弾きやすい。
◎音色の特徴:ボディが厚く、重めのアッシュのため、Vでありながらローがしっかり出ます。
◎自分ならではの改良ポイント:ピックアップはEMGからセイモア・ダンカンのSH-6n Distortion(フロント)と、TB-12 Screamin’ Demon(リア)に変更。ピックアップがエスカッションマウントされていたのですが、自分はダイレクト・マウントに変えています。あとは1ヴォリュームに変更しています。
◎他に使用しているモデルとVの使い分け:イメージ的にメタルでもロックでもポップスでもいけそうな見た目なので、最近はライヴのメインで使っています。
◎Vモデルならではの音作り:このモデルはいわゆるVシェイプ系の音ではないですが、あえてハイが強めにでるピックアップに交換することで手持ちの他のギターとバランスをとっています。
◎Vモデルの魅力:圧倒的なロック・スター感ですかね。あとはギターの位置が低めでも弾きやすいというのはかなりメリットです。また、キラーのVは、立って弾いたときにヘッド落ちすることもなく安定しているのでライヴで使うにはいいギターだと思います。

及川樹京が愛用しているKG-Wishbone-V。ピックアップを交換したり、1ヴォリューム仕様にするなど、自ら好みに改良している


■Shu(TSP/幻覚)〜このギターの音が欲しい時に使います

◎キラーVを使用することになったキッカケずっとファシストを愛用していて、次はVと思っていました。
◎お気に入りの点:最初のKG-Saraswatiは、やはり自分ならではのカラーです。
◎弾き心地:ファシストに慣れてしまってるので、さすがに座って弾くには慣れが必要ですが、立って弾く時はネックの位置などがファシストより弾きやすいかも。
◎音色の特徴:KG-Saraswatiは、リア・ピックアップをダンカンの高崎さんモデルに交換し、とにかくハイの抜けが強力すぎます!
◎他のVモデルとの違い:ファシストとの違いになりますが、KG-Saraswatiはセンター・ピックアップがあります。
◎自分ならではの改良ポイント:Saraswatiのほうは、フロイド・ローズのインサート・ブロックやファイン・チューナーのネジ、ロック・ナットのネジをクリエィティフィニティ・パーツのチタン製ブルーに変更したり、HOLLOW POINT製のオクターヴ調整用パーツを付けてます。あと、アーム・バーをRED BISHOPのMAGIK-ARMに交換してます。KG-Villain ’25は、1ハム+1シングル仕様にしてもらいました。
◎Vモデルならではの音作り:とくにVだからということで音作りは変えてなくて、このギターの音が欲しい時に使います。ただ、Saraswatiは、最初、ファシストよりも低域が不足してると感じたので、サスティン・ブロックやトレモロ・ハンガーをクリエィティフィニティ・パーツのものに変更してミッド・ローを出るようにしました。
◎Vモデルの魅力:ヴィジュアル!

▲左はKG-Saraswati、右ははVillain ’25を改造したプロトタイプ