アンセムも絶賛! 真空管アンプ・シミュレーター

ギタリスト&ベーシストに好評のトゥー・ノーツのプリアンプ、その新製品を清水昭男&柴田直人に試奏してもらった。
今回は、アンセムが使用してるというクランチ・スタジオのエンジニア、石野氏にも加わってもらい、エンジニア目線からの意見も聞いてみた!


Two Notes
ReVolt Guitar
¥オープン


▲リア・パネル。MIDI端子も装備しているところにも注目!

【仕様】
●コントロール:アメリカン・クリーン・チャンネル(CH1)=ベース、トレブル、ゲイン、ヴォリューム
ブリティッシュ・クランチ・チャンネル(CH2)=ブースト、ベース、ゲイン、ヴォリューム
モダン・リード・チャンネル(CH3)=ミッド、トレブル、ゲイン、ヴォリューム
4ケーブル・メソッド・オン/オフ、キャビネット・シミュレーター・オン/オフ、グランド/リフト切り替えスイッチ ※CH2とCH3のイコライザーは共有
●真空管:PSVANE ECC83
●入出力端子:インプット、アウトプット、エフェクト・ループ、MIDIイン、MIDIアウト、バランスド・アウト、AUXイン、ヘッドフォン・アウト
●外形寸法:192(幅)×70(高さ)×117(奥行き)mm ※端子・ノブを含む
●重量:830g
●電源:12vDC

■ReVolt Guitarの詳細
http://www.electroharmonix.co.jp/twonotes/revolt-guitar.html

——まずは、ReVolt Guitarを試してもらいましたが、率直な感想を。
清水:デジタルのシミュレーターとは違うアナログ・ライクな印象を受けました。
音も太いしEQもすごく効きますね。
僕の好みとしては、クランチ・チャンネル。僕が使ってるEMGピックアップはゲインが少し高めなので、このチャンネルでも歪みは充分でした。もし、ちょっと歪みが足らなければ、このチャンネルでブーストするといいかな。自宅レベルというかDTMぐらいなら、クランチ・チャンネルで充分いけますね。搭載されているキャビネット・シミュレーターも音が太くてよかったですよ。
柴田:クランチ・チャンネルの音はいいよね。もし、ReVolt Guitarだけを使ってレコーディングしなくてはいけないなら、DAW上のEQを使って補正すればいいと思う。基本的にレンジが広いし、音が薄くないのがいい。
清水:本体のEQだけでも、すごい効くんですよ。トレブルなんて、いちばん絞るとホントに高域がなくなってくれます。
——今回、キャビネット・シミュレーターであるTorpedo C.A.B. M +との組み合わせでも試奏してみましたが、そのコンビはどうでした?
清水:もう、無限の音作りができますよね。不思議なのは、C.A.B. M+と組み合わせると、さきほどすごく効くと言っていたEQのかかり方が変わってきて、アンプっぽい自然なかかりになるんです。本体のキャビシミュを使った時とかかりが変わるのがおもしろい。
——エンジニアの目線から見ると、どうですか?
石野:まず、音が太い印象です。それはラインで出しても、直接、アンプにつないでも同じ印象で、とてもリアルな音がします。C.A.B. M+を使うと、いろんなコントロールができるようになるのでDTMなどで音源を作るにはミックスに落とし込みやすい音になってくれてます。
柴田:C.A.B. M+を使えば、そうとういろんなことができすぎるから、自分の好きなポイントを見つけるのに時間がかかるかもしれないけど、すごく使いやすいと思う。たぶん、無限に音作りできる(笑)。
清水:僕は、ReVoltに搭載されているキャビシミュが気に入りました。これ単体で音を作るほうがやりやすいなって。
——それぞれのチャンネルについて感想を教えてください。
清水:クリーン・チャンネルは、さすが真空管が搭載されてるだけあって、音が太いです。マーシャルっぽいというか真空管アンプのクリーンで、ゲインを上げていくとクランチなみにけっこう歪みます。このチャンネルもEQが効くので、低音弦が存在感あるクリーンが作れますね。
——クランチ・チャンネルは?
清水:僕のギターだと、リードまでいける歪みが作れます。リード・チャンネルよりミッドがあって太く感じます。もし、オーバードライブとかエフェクターとかを使わずにReVoltだけで歪みを作るなら、ブースト・チャンネルをうまく使ってやるといいかな。で、もっと歪んだ音がほしい場合はリード・チャンネルを使う、という組み合わせですかね。
——クランチとリード・チャンネルは、もう一度、フットスイッチを踏むことでブーストされるわけだけど、それはどういう印象でした?
清水:かなり、強くかかってくれて、音色も変わります。なので、ライヴなどで使うならブースト用に音を作って使いっぱなしにしたほうがいいかな。ブーストすると中〜高域の方向性が変わるので、ブーストありきで音作りするのがオススメです。この前段にオーバードライブをかませば、かなりいろいろな使い方も考えられます。
石野:たしかにブーストさせると高域が強調される部分が出てくるので、DAW側のEQで4kを抑えたりしますかね。でも、それだけで、音作りがすぐに成立してしまうトーンになってるんですよ。

▲清水は、歪み系ペダルを前段にして使うという試奏も行なってみた

▲清水オススメ・セッティング。とくにお気に入りはクランチ・チャンネルとのこと


Two Notes
ReVolt Bass
¥オープン

▲リア・パネル。バランス・アウトも搭載しているので、ベースならDI的に使用するのもいいだろう。
柴田さんもお気に入り!

【仕様】
●コントロール:クラシック・クリーン・チャンネル(CH1)=ベース、トレブル、ゲイン、ヴォリューム
ヴィンテージ・ダート・チャンネル(CH2)=ベース、ミッド、ゲイン、ヴォリューム
モダン・ドライヴ・チャンネル(CH3)=トレブル、ドライ/ウェット、ゲイン、ヴォリューム
4ケーブル・メソッド・オン/オフ、キャビネット・シミュレーター・オン/オフ、グランド/リフト切り替えスイッチ  ※CH2とCH3のイコライザーは共有
●真空管:PSVANE ECC83
●入出力端子:インプット、アウトプット、エフェクト・ループ、MIDIイン、MIDIアウト、バランスド・アウト、AUXイン、ヘッドフォン・アウト
●外形寸法:192(幅)×70(高さ)×117(奥行き)mm ※端子・ノブを含む
●重量:830g ●電源:12vDC

■ReVolt Bassの詳細
http://www.electroharmonix.co.jp/twonotes/revolt-bass.html

——続いて、ReVolt Bassはいかがだったでしょう?
柴田:すごくいいと思う。クラシック・クリーン・チャンネルは、ほぼ歪まないけど、太いし、とにかく音がいい。キャビシミュをオフってもラインなのに、ラインっぽくないんだよ。ふつうにDIでライン出しすると、いかにもラインの音になってイヤなんだけど、これを使うと音が太くていい!
ダート・チャンネルというのも、このまま大音量で鳴らせば、そのままでいけちゃうんじゃないかな。ラインっぽくないというか、レコーディング・スタジオでアンプにマイクを立てて歪ませた音に、ライン音を足していった感じなんだよ。芯もある。
ドライヴ・チャンネルは、エグく歪んで少しファズっぽい感じを受けるね。ドライ/ウェット・コントロールがポイントで、飛び道具で使うのもありだろうね。う〜ん、このクラシック・クリーンは、いいね〜。ぜんぜん歪まないけど、真空管を通ったコンプレッション感がいい。こういうラインの音が欲しかったんだよ。
石野:余分な帯域が出てなくて、すごくクリアでこのまま扱えますね。クリーン・チャンネルの音が太くて、ラインの音として、このまま使いたい。ラインで録る時も、搭載されたキャビシミュを入れて使いたいです。ベースって、どうしても無駄な帯域とか飽和してしまう帯域があるんですが、そういう部分がなくてスッキリしているけど音が太いんです。
柴田:これ、音、いいよ、ホントに。レンジが、ビッシリと入っている感じがよくて、かなり音作りもしやすいと思う。
石野:DAW上でEQのカーヴも見てるんですけど、どの帯域もキレイに出てますね。
柴田:ダート・チャンネルはロックっぽい音、クラシック・クリーン・チャンネルはすごく音が太くていいね。俺、こういうラインの音だったら、ぜんぜん好き。これは、バンドの中で鳴らしても抜けると思うよ。ミドルもローも出て、すごくバランスがいい。
石野:ふつう、こういうエフェクターを使うと、DAWのほうでEQを使ったりして制御しないとレコーディングでは使いにくい音になってしまったり偏った音になりがちなんですけど、これはそのままいけます。
柴田:ローもハイも歪み具合も全部含めて、とにかくサウンド・クオリティの質が高いプリアンプだね。リハスタとかライヴ・ハウスに常設してあるくたびれたアンプを使うなら、これを持っていって使ったほうがいいし、ちゃんとしてる。驚きました。これ、くれないかな〜(笑)。

ギター、ベースともに真空管を搭載した、完全アナログ仕様。デジタルでは出せない音圧も感じさせてくれるのがうれしい。

最近流行の4ケーブル・メソッズにも対応している。他のアンプと本機を使用して接続することで、リヴォルトの3チャンネル+アンプのチャンネルを利用して多チャンネルな音色が出せる。また、その右横に見えるのは、キャビネット・シミュレーターのスイッチだ

柴田セッティング。とくにクリーン・チャンネルがお気に入りで、すぐにでも使いたいとのことだ


エンジニアとともに試奏!

◎石野洋一郎 氏(クランチ・スタジオ)

今回の試奏では、アンセムも使用しているという品川区にあるクランチ・スタジオのエンジニア、石野洋一郎氏にも参加してもらい、プロのエンジニアとしての意見も聞いてみた。ク
ランチ・スタジオは、最上級の機材とこだわりの設備を導入したレコーディング・スタジオでWeROCKでもおなじみのミュージシャンも愛用している。プロだけじゃなくインディーズ・バンドでもレコーディングからリアンプなどなど相談に乗ってくれる、リーズナブルなスタジオだ。とくにヘヴィ・メタル系に力を入れてるとのことで、ぜひ下記サイトを参考に、利用してみよう!
https://www.crunch-studio.com/

 

■Two notes:ReVoltシリーズが通販で購入可能
○イケベ楽器
ReVolt Guitar
https://www.ikebe-gakki.com/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=750604&bid=ec&cat=amp004001
ReVolt Bass
https://www.ikebe-gakki.com/Form/Product/ProductDetail.aspx?shop=0&pid=750686&bid=ec&cat=amp004001

○ミュージックランドKEY
ReVolt Guitar
https://www.musicland.co.jp/fs/musiclandkey/twonotes-tnreg
ReVolt Bass
https://www.musicland.co.jp/fs/musiclandkey/twonotes-tnreb