WeROCK 093 付録CDインタヴュー〜Aya Project編
WeROCK 093の付録オムニバスCDに参加したバンドのインタヴュー集を、このWeROCK EYESでもお届け!
女性ソロ・キーボーディストのAyaが率いるプロジェクトが5月20日にセカンド・アルバムをリリース。
その制作途中の彼女に迫ってみた!
前作より攻めた、男気あふれる様式美です
——今、セカンド・アルバムを制作中なんですね。
Aya:はい、多くのライヴでサポートをしてもらった鈴木広美(g)さん、水元まりお(b)さん、堀江睦男(ds)さんというメンバーでアルバムを作っています。曲は書きためて打ち込みのドラムも入れていたんですが、途中から堀江さんの生ドラムにして、このメンバーで作るということに切り替えたんです。
まりおさんは気鋭のベーシストで、ファースト・アルバム以降のライヴでもお世話になっていますし、ステージでも堀江さんとともに抜群のリズム隊として高い評価を受けていて、私もとても気に入っているベーシストですね。みなさん素晴らしい方々なので、基本的にはお任せなのですが、ところどころ“ここはテラ・ローザのあの曲の感じでお願いします”と伝えたりします。それに合わせて、サウンド・プロデューサーの岡垣(“Jill”正志)さんと相談して、キーボードを新たに加えたりしています。
あと、鈴木さんと堀江さんは同時期にテラ・ローザにはいらっしゃらなかったので、そういうところでレアな作品になると思っています。私自身がテラ・ローザやシェラザードのファンなので、夢のような音源です(笑)。
——岡垣さんは前作でもサウンド・プロデューサーを務めていますね。
Aya:そうですね。オルガンやアナログ・シンセ、レズリー・スピーカーなどで鍵盤を要塞のように使うという様式美の伝統を忠実に継承しつつ、自分の中にある洋楽的な感性を取り入れて、進化形の様式美を作っていこうというのを岡垣先生と話してスタートしたのがファースト・アルバムなんです。今回はそこに、自分が好きなものをさらに盛り込んでいこうと。そのためにデッド・アイド・スパイダーのヴォーカルの千田(忠彦)さんに2曲参加してもらっています。
——自分の好きなものとは?
Aya:スリップノットとかも好きで、そのあたりの要素も入れたいと。ただ、ベースとなっているのが様式美なので、やはり進化形様式美ということになりますね。
——インストゥルメンタルで様式美を表現するうえで心がけていることは?
Aya:聴いてくださる方の頭に残るメロディですね。キーボーディストとして、複雑なメロディや変拍子を入れたくなるところを抑えて、でも明るく楽しい曲調にはしないと。悲しいような、でも美しいメロディと畳み掛けるようなリズムの展開を大事にしています。あと、コロナ禍で時間ができたので、1曲1曲をより丁寧に仕上げることができて、岡垣先生にも“前作を越えている”と言っていただきました。より攻めた、男気あふれる進化形様式美になっています。
——セカンド・アルバムのテーマは?
Aya:ファースト・アルバムは実在するヨーロッパの中世の古城をテーマにしていて、今作もその流れは同じなんですが、お城のまわりに住んでいる魔物やドラゴンなどを曲にしています。私、少しの間ですがイギリスのウェルズという街に住んでいたことがあって、そこは湖水地方と言って、湖がたくさんあったり、ヨーロッパの中で面積あたりの古城の数がいちばん多いとされているんですね。そのウェルズに住んでいた時の景色などを思い浮かべつつ、妖精学の第一人者と呼ばれるキャサリン・ブリッグズの著作を参考に、魔物やドラゴンなどをテーマにしていますね。
——オムニバス収録曲の「Ominous Dragon」もドラゴンの曲ですね。
Aya:タイトルは不吉なドラゴンという意味ですね。そのウェルズの紋章がドラゴンで、様式美と言えばドラゴンですので、今回の参加曲として選びました。
——アルバムには他にどんな曲が?
Aya:今回も1曲、「Salt In My Wounds」という曲を岡垣先生に書き下ろしてもらって、この曲は千田さんに参加してもらってます。先生らしい、ジルズ・プロジェクト風味で、アルバムのスパイスになっていますね。5月に京都でレコ発を予定しているので、そちらも楽しみにしてください(5月20日=京都・都雅都雅)。
アルバム『Resurrection』
Aphrodite Symphonics
JPRS-034
2023年5月20日のライヴで先行発売予定 ¥3,300(税込)
①Ominous Dragon
②Lambton Worm
③Fairies On The Eastern Green
④Legend Of The Lake
⑤Ressurection
⑥Miscommunication
⑦Salt In My Wounds
⑧Sorrow
⑨The Chaos(Live Ver)
⑩Silky(2023ver)
⑪Way To The Victory 2023(bonus track)
◎Aya(kb)のソロ・プロジェクトのセカンドは、前作と同様にインストゥルメンタルで様式美を表現するという楽曲を中心に展開。鈴木広美(g)と堀江睦男(ds)、サウンド・プロデューサーの岡垣“Jill”正志という元&現テラ・ローザの3人が制作に加わっているのもポイント。
■ライヴ予定■
5月20日(土)=京都・都雅都雅
7月29日(土)=大阪・阿波座ジャック
■アヤ・プロジェクト レーベル公式サイト■
https://kapparecords.com/AyaProject/AyaProject_JPRS-031.html
■アヤ・プロジェクト 公式インスタグラム■
https://www.instagram.com/aya_project.jp/?igshid=YmMyMTA2M2Y%3D