KMA MACHINESのペダルを一挙レポート!

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ドイツ生まれのKMA MACHINES。
WeROCK誌面でも、これまで速報的にレポートしてきたが、いよいよ本格上陸を果たした。
あらためてこのWeROCK EYESでも試奏レポートをお届けしよう!
まずは歪み編として、4機種を紹介!!


(1)歪み編

試奏映像でサウンドをチェック!

2:19 【KMA MACHINES】WURM2
4:15 【KMA MACHINES】CHIEF DISRUPTOR
6:16 【KMA MACHINES】GUADIAN OF THE WURM
7:59 【KMA MACHINES】Fuzzly Bear2


3機種のサウンド・キャラクターをグラフ化してみた


KMA MACHINES
WURM2
¥オープン

【仕様】
●コントロール:ヴォリューム、テラー、ハイ、ハイ・ミッド、ロー・ミッド、ロー
●スイッチ:EQスタイル(HM-/KMA/BOTH)
●入出力端子:インプット、アウトプット、DCイン
●電源:9V DC
●消費電流:50mA
●外形寸法:65(幅)×56(高さ)×125(奥行き)mm

あのHM-2をオマージュしたディストーション

ボスの名機HM-2をオマージュしたメタル・ディストーションの登場だ!
HM-2は2バンドのEQだったが、このWURM2は4バンドEQを搭載し、HM-2をさらに追い込んだ音作りが設定可能だ。さらに、EQ STYLEという3種類のEQを選択することも可能で、HM-2風の極悪なディストーションから、このモデルならではのミッド・レンジを強調したトーンも作れる、かなり幅の広いエフェクターだ。
じっさいに鳴らしてみよう。HM-2風なサウンドを得るためには、まずEQ STYLEをHM-2にする。そして、ヴォリュームとTERRORというゲイン・コントロールを最大にし、さらにLOWSとH-MIDSもフルにする。お〜、懐かしのHM-2サウンドが出てくれるじゃないか! ここから、いろいろとツマミを動かすとHM-2では作れなかった極悪ディストーションが作れる。この歪みは、なかなかアンプでは作れない、まさにエフェクターならではのディストーションだ。
EQの4つのツマミは左側から右側にかけて低域になっていることに、一瞬戸惑うが、幅が広くてかなり音作りを追い込める。HIGHSは2kHz、L-MIDSは425Hz、LOWSは90Hzのブースト&カットで、H-MIDSはEQ-StyleがHM-2の時は周波数固定、KMAの時は1.3kHzとなる。
そのKMAモードは、HM-2モードよりもバランスがいい印象だ。ピーキーすぎないので、オーソドックスなディストーションとして音作りができる。BOTHモードにすると、HM-2とKMAの両方を兼ね備えた、デス・メタル的なディストーションまでいける歪みが作れる。これは、かなり幅広いモデルだ。さらに、裏パネルを外すと、中心周波数を設定できるコントロールも搭載していたり、インプット・フィルター・スイッチをオンにすることで不要な高域が抑えられたりするという、マルチ・ディストーションといえる機能満載なモデル。

▲ハイ、ハイ・ミッド、ロー・ミッド、ローという4バンドのEQを搭載。
下の写真を見てもらいたいが、それぞれの中心周波数帯を好みに変えられる

そして、こちらが裏ブタを開ける見える4つのトリム・スイッチ。これで4バンドのEQの中心周波数帯を変更することが可能だ

EQスタイルと名付けられたミニ・スイッチ。HM-ⅡとKMA、そしてその両方という3タイプが選べるようになっている

■KMA MACHINES:WURM2が通販で購入可能
○イケベ楽器
https://www.ikebe-gakki.com/c/c-/ef/ef05/ef051400/739485

■KMA MACHINES:WURM2の詳細
http://www.electroharmonix.co.jp/kma/wurm-2.html


KMA MACHINES
CHIEF DISRUPTOR
¥オープン

【仕様】
コントロール:マスター、ディスラプター、クリーン、ロー、ハイ、ミッド・カット/ブースト、ミッド・フリーケンシー、ミッド、エンゲイジ
●スイッチ:ヴォイシング(タイト/ヴィンテージ/ヘヴィ)ブレンド(プリ/ポスト) 、トップ・ブースト(オン/オフ)
●入出力端子:インプット、アウトプット、エクスプレション・ペダル・イン、DCイン
●電源:9V DC
●消費電流:160mA
●外形寸法:98(幅)×62(高さ)×122(奥行き)mm

3タイプの歪みを自在に切り替え可能

ディストーション/ファズの歪みを1台に収めたモデルが、こちら。
このモデルも、かなり奥が深い歪み系エフェクターで、いろいろな使い方ができる。まず、左上のスイッチで、3種類のうちのどの歪みを選ぶか選択することから始める。
TIGHTは、倍音豊かで低域を抑えたディストーションだ。オーソドックスなディストーションと思いきや、3種類のEQ(MIDはパラメトリック的なタイプ)とトップ・ブースト・スイッチで、ものすごい幅のあるサウンドが作れる。さらに、このトップ・ブーストのレベルは裏フタを開けて内部のトリムでも調整可能なので、もう、ホントに幅広い音作りができてしまう。このスイッチは、その名のとおり、入れると中高域より少し上の部分がブーストされ、いい感じで倍音が出てくれるので、つねにオンにして使うのもありだろう。
VTGは、やや歪みを抑えたファズ的な歪みで、HEAVYはファズだ。弾いてみると、上で紹介しているFuzzly Bear2よりも、ディストーション寄りのファズと感じたが、ここで活躍するのがクリーン・コントローラーだろう。このツマミは、ドライ音を混ぜることができ、ファズで失われがちな音程感をドライ音を混ぜることで出すことが可能だ(ブレンド・スイッチでドライ音を混ぜるのをEQの前段か後段かを設定可能)。さらに、おもしろいのは、MIDSというフット・スイッチだ。これは、MIDSツマミで設定したトーンのオン/オフ切り替えで、曲の途中でドンシャリ・サウンドに切り替えるなんて使用法が可能。これまた、奥が深い歪み系ペダルだ。

本体左上のミニ・スイッチで、引き締まった低域とカラッとした高域が特徴のタイト、クラシカルなヴィンテージ、充分なゲインを持つヘヴィを切り替えられる

■KMA MACHINES:CHIEF DISRUPTORが通販で購入可能
○イケベ楽器
https://www.ikebe-gakki.com/c/c-/ef/ef05/ef051400/739488

■KMA MACHINES:CHIEF DISRUPTORの詳細
http://www.electroharmonix.co.jp/kma/chief-disruptor.html


KMA MACHINES
GUARDIAN OF THE WURM
¥オープン

【仕様】
●コントロール:ゲイン、マスター、ゲイン、ブレンド、4バンドEQスライダー、ロー、ロー・ミッド、ハイ・ミッド、ハイ
●スイッチ:クリップ・スタイル(シリコン/非対称/オフ)、EQスタイル(HM-
/KMA/BOTH)、ヴォイシング(タイト/ヴィンテージ/ヘヴィ)、トップ・ブースト(オン/オフ)、ブレンド(ポスト/プリ)、テラー、テイム
●入出力端子:インプット、アウトプット、エクスターナル・トリガー・イン、DCイン
●電源:9V DC
●消費電流:150mA
●外形寸法:145(幅)×58(高さ)×124(奥行き)mm

ベーシストにもオススメの多機能モデル

最初に紹介しているWURM2のEQをさらに細かく設定可能にして、歪みのサウンドは3つのクリッピングから選択可能、さらにノイズ・ゲイトまで搭載してしまったのが、このGuardian of the wurmだ。
EQは、周波数帯を決めつつブースト&カットできるというパラメトリックとグラフィックをミックスしたような仕様。クリップ・スタイルは、HM-2のようなシリコン・クリップのSi、コンプ感が少ないA-S、オフにすればさらにコンプ感がないスタイルを選択可能だ。さらにさらに! ブレンドというコントローラーも搭載されており、こちらはなんとドライ音をプラスして出すことができる。
ギターだと、どのような使用法がいいのかわからなかったが、ベースならクリップ・スタイルをオフにしてブレンド・コントローラーでドライ音を混ぜると、歪んでいながらにして音程感と存在感を両立したサウンドを作り出せる。ノイズ・ゲートも搭載されているので、HM-2を愛用しているベーシストに、ぜひオススメしたいモデルだ。

本体左上のクリップ・スタイル・スイッチ。
S(シリコン)はリードに適したHM-Ⅱ、A-S(非対称)はコンプが少なめ、という歪みのクリッピングが選べる

上で紹介しているWURM2と同じEQスタイル・スイッチが、本体右上に搭載されている。
HM-ⅡとKMA、そして両方をミックスしたタイプが得られる

■KMA MACHINES:GUARDIAN OF THE WURMが通販で購入可能
○イケベ楽器
https://www.ikebe-gakki.com/c/c-/ef/ef05/ef051400/739486

■KMA MACHINES:GUARDIAN OF THE WURMの詳細
http://www.electroharmonix.co.jp/kma/guardian-of-the-wurm.html


KMA MACHINES
Fuzzly Bear 2
¥オープン

【仕様】
●コントロール:ヴォリューム、ゲイン、スキン/ミート
●入出力端子: インプット、アウトプット、DCイン
●電源: 9V DC ●消費電流: 35mA
●外形寸法:65(幅)×56(高さ)×125(奥行き)mm

現代のロックにも合うトーンを持つファズ

ここまでKMAの、かなり多彩な歪みペダルを紹介してきたが、最後に登場するのはシンプルな3コントローラーのファズ!
ファズの歴史を語るうえで欠かせないヴィンテージ・ファズであるJordan Boss Toneに影響を受けて作られたシリコン・ファズだ。
そのJordan Boss Toneよりも低域を改善し、現代のロックにも合うトーンに改良されたモデルとのこと。中央にあるSKIN/MEATノブは、右に回すとハイが強まり、左に回すと低域が増すのでトーン・コントローラー的なニュアンスで使える。ゲインは、歪みの量をコントロールするというよりも、ファズの質感を変えるツマミに感じられた。分厚い歪みを作り出すためには右に回すわけだが、左に回していっても独特なファズ・サウンドを作ることができた。

スキン側(左)に絞るとシャープなサウンド、ミート側(右)に回すと太く重厚なサウンドへと変化。その割合を調整できる

KMAのペダルはオンにした時に光るLEDの位置もユニーク。ちなみにこのFuzzly Bear2の場合は、クマの両目が光るようになっている

■KMA MACHINES:Fuzzly Bear 2が通販で購入可能
○イケベ楽器
https://www.ikebe-gakki.com/c/c-/ef/ef05/ef051400/739487

■KMA MACHINES:Fuzzly Bear 2の詳細
http://www.electroharmonix.co.jp/kma/fuzzly-bear-2.html