HIZUMI(歪み) NOW!! その3〜REVV AMPLIFICATION編

ロック・ギタリストがつねに注目しているのが、歪み系ペダル。
楽器店や通販サイトでも多種多様なモデルが発売されている。そこでお送りするのが、この最新の歪みペダルの試奏特集!
その3として、カナダのREVV AMPLIFICATION(レヴ・アンプリフィケーション)編をお送りしよう!


試奏映像でサウンドをチェック!

8:51 【REVV AMPLIFICATION】G2 Pedal
10:24 【REVV AMPLIFICATION】G3 Pedal
12:42 【REVV AMPLIFICATION】G4 Pedal
14:32 【REVV AMPLIFICATION】G8 Pedal


3機種のサウンド・キャラクターをグラフ化してみた


REVV AMPLIFICATION
G2 Pedal
¥オープン

【仕様】
コントロール:ヴォリューム、ゲイン、ベース、ミドル、トレブル
●スイッチ:ドライヴ(ブルー/オフ/レッド)、バイパス
●入出力端子:インプット、アウトプット、DCイン
●電源
9vDC (別売パワー・サプライ)
●消費電流:17mA
●外形寸法:75(幅)×54(高さ)×127.5(奥行き)mm
●重量:約281g

幅広い音作りができるオーバードライブ

2014年、カナダのウィニペグで設立されたアンプ/エフェクター・メーカー、REVV AMPLIFICATION。
高い信頼性やクオリティから、アーチ・エネミーのマイケル・アモットとジェフ・ルーミスが愛用するなど、ロック/メタル界隈でその存在感を高めてきた注目のブランドだ。
今回はそのREVVのペダルから、まずオーバードライブのG2からチェックしてみた。
緑色のボディから、やはりTS系を想像してしまうオーバードライブだ。まずはどれぐらい歪むのか、アンプをクリーンにして検証してみよう。
ベース、ミドル、トレブルと3つあるEQはセンターに、ゲインを9時の位置にして弾いてみると、この時点で心地いいクランチ・サウンドが出てくれる。TS系より歪み成分を多く出してくれる印象だ。ゲインをフルにするとディストーションの手前まで歪んでくれる。センターにあるドライヴ・スタイルを切り替えられるスイッチはオフに設定して弾いてみたが、これをブルーにすると、歪みの強度が一段増してくれる。オフではディストーションの手前までで、ブルーでディストーション領域に入る感じだ。このスイッチをレッドにすると、低域がゴンと増す。さらに、3つのEQの可変幅が広い! ベースは低域をモリモリにしてくれて、ミドルはどちらかというとミッド・ロー寄りの帯域に感じられ、トレブルは抜けのいい音域を調整できる。
さあ、続いては、アンプを歪ませてブースター的に使ってみよう。アンプ・クリーン時の印象のとおりにいくだろうと思いきや、また違った側面も見せてくれる。ゲインを0にして完全にブースターとして使用すると、アンプやギターの原音を損なわずにワンランク・アップしてくれる印象だ。TS系よりレンジが広い印象で、TS系のようなローをスッキリさせたいならベースEQが活躍してくれる。アンプを歪ませているため、クリーン時よりは可変の幅は広く感じられないが、それでもEQが3つあるのは音作りの幅を広げてくれる。とくにトレブルの調整ぐあいで、バンド・サウンドでの抜けを操ることができそうだ。そこにブルーとレッドのスイッチを組み合わせると、オーバードライブ・エフェクトながら、プリアンプ的な音作りに近い感じで追い込める。幅広いサウンド・メイキングができるモデルと言えるだろう。
下記で試奏紹介しているG3も含め、このシリーズはトゥルー・バイパス仕様。コンパクトで重量も300g未満、そして丈夫な金属製の筐体を採用している。

製品写真から受ける印象よりも本体はコンパクト。
そして、入出力端子が上側にあるので、エフェクター・ボードにも収まりやすい

中央のドライヴ・スイッチで、トーンのニュアンスを変更できる。この切り替えと3バンドのEQで幅広い音作りが可能だ

■REVV AMPLIFICATION:G2 Pedalが通販で購入可能
○神田商会オンライン・ストア
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr9812/00153-00109572
○御茶ノ水楽器センター
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00153-00109572.html

■REVV AMPLIFICATION:G2 Pedalの詳細
https://www.kandashokai.co.jp/flos/revv_amplification/pedals/g2_pedal.html


REVV AMPLIFICATION
G3 Pedal
¥オープン

【仕様】
●コントロール:ヴォリューム、ゲイン、ベース、ミドル、トレブル
●スイッチ:アグレッション(ブルー/オフ/レッド)、バイパス
●入出力端子:インプット、アウトプット、DCイン
●電源:9vDC(別売パワー・サプライ)
●消費電流:17mA
●外形寸法:75(幅)×54(高さ)×127.5(奥行き)mm
●重量:約284g

80年代〜90年代のディストーションが得られる!

続いてはディストーションのG3。
ゲインを絞ればオーバードライブ的な歪みも得られるが、やはりディストーションとしての使用がオススメだ。というのも、かなり良質なディストーション・サウンドが得られるからで、マーシャルでいえば元気のいいJCM2000のようなオーバードライブ・サウンド。とにかく弾いていて気持ちがいいし、適度なコンプレッション感はソロも弾きやすくしてくれる。アンプをクリーンにして試奏してみたが、この時点で気持ちよすぎるので、アンプを歪ませての使用なんて考えなくてもOKと思えるぐらいである。
このG3さえあれば、どんなアンプでも、ここで作った歪みを醸し出してくれそうで、アンプの種類に左右されることなく上質な80〜90年代ディストーション・サウンドを作ることができ、弾きやすいトーンにしてくれるのだ。3つのEQの幅もかなり広く、いろんなハード・ロック/ヘヴィ・メタルなサウンドを作り出せるが、オススメはLAメタル! あのご機嫌なディストーションが得られるぞ!

G3 Pedalのアグレッション・スイッチ。
ブルー(上側)でタイトな、オフ(中央)で低めのゲイン、レッド(下側)で厚みのあるトーンとなる

■REVV AMPLIFICATION:G3 Pedalが通販で購入可能
○神田商会オンライン・ストア
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr9812/00153-00109573
○御茶ノ水楽器センター
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00153-00109573.html

■REVV AMPLIFICATION:G3 Pedalの詳細
https://www.kandashokai.co.jp/flos/revv_amplification/pedals/g3_pedal.html


REVV AMPLIFICATION
G4 Pedal
¥オープン

【仕様】
●コントロール:ヴォリューム、ゲイン、ベース、ミドル、トレブル
●スイッチ:アグレッション(ブルー/オフ/レッド)、バイパス
●入出力端子:インプット、アウトプット、DCイン
●電源:9vDC(別売パワー・サプライ)
消費電流:17mA
●外形寸法:75(幅)×54(高さ)×127.5(奥行き)mm
●重量:約282g

モダンなディストーションならこのG4

上でレポートしているG3をさらにハイ・ゲインにしたのが、このG4だ。
G3で充分な歪みが得られてたので、“さらにハイ・ゲインだと歪みすぎるのでは?”と思いつつ試奏してみると……いやいや、ぜんぜん原音を潰すようなこともなく、しっかりと音の粒立ちをキープしながらモダンなディストーション・サウンドを作ってくれた。
キャラクターとしては、G3と極端に変わるわけではなく、G3の気持ちよさを継承しながらドンシャリな方向のサウンドを作りやすくしてくれる印象だ。とくに3つのEQの効きはエゲツない! ベースなんて0にするとローをバッサリとカットしてくれるし、フルにすればモコモコとしたスピーカーが動くようすを再現してくれている。それは、トレブルも同様で、絞り切るとハイがなくなります(笑)。こちらもアンプをクリーンにしての試奏なのだが、完全にプリアンプ的な音作りができた。
さらに、アグレッション・スイッチと名付けられた3モードのスイッチを使い分けると、G2やG3と同じくかなり幅広い音作りができる。ブルーのポジションでブライトな輪郭のあるトーンになってくれて、レッドではローをボンっと前に出して音圧を稼いでくれた。

G2やG3の兄弟モデルと同じく、このG4も中央のスイッチでトーンのニュアンスをコントロールできる。この効き幅もかなり広い!

■REVV AMPLIFICATION:G4 Pedalが通販で購入可能
○神田商会オンライン・ストア
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr9812/00153-00109574
○御茶ノ水楽器センター
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00153-00109574.html

■REVV AMPLIFICATION:G4 Pedalの詳細
https://www.kandashokai.co.jp/flos/revv_amplification/pedals/g4_pedal.html


【番外編】

REVV AMPLIFICATION
G8 Pedal
¥オープン

【仕様】
●コントロール:ホールド、リリース、スレッショルド
●スイッチ:バイパス
●入出力端子:インプット、アウトプット、センド、リターン、DCイン
●電源:9vDC(別売パワー・サプライ)
●消費電流:50mA
●外形寸法:75(幅)×54(高さ)×127.5(奥行き)mm
●重量:約267g

ノイズ・ゲイトにも注目!

REVVの歪み系ペダル、3機種を試奏レポートしてきたが、便利で優秀なノイズ・ゲイトも同時に発売されているので、こちらも合わせてレポートしよう。
このG8、本体にはノイズ・ゲイトと記されているが、音をバシバシと切ってくれるゲイトと言える。なにが優秀かというと、原音を変えることがないのはもちろんのこと、3つのコントロールにより、理想的なゲイトを作ってくれる点だろう。
スレッシェルドでノイズを削減するレベルを決めて、どれぐらいでゲイトが作動するかをホールドで決める。そして、リリースで音が切れるまでの長さを調整できる。ペダル・タイプでここまで調整できるのはかなり便利なのだ。
さらに、センド/リターン端子が付いている点にも注目。通常は、ギターからアンプまでの音をゲイトしてくれるのだが、このセンド/リターンをアンプのセンド/リターンに接続すれば、アンプで出ているノイズもゲイトしてくれる。
試奏してみると、思い切り歪ませて細かい16分のリフを弾き、間に16分休符を入れてもバシバシと見事に切れてくれる。ハウリング対策にもいいだろうし、かなり重宝するペダルだ。

3つのつまみでノイズをコントロールできる

本体右側にはリターン端子(写真)、左側にはセンド端子を装備!

■REVV AMPLIFICATION:G8 Pedalが通販で購入可能
○神田商会オンライン・ストア
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr9812/00153-00109575
○御茶ノ水楽器センター
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00153-00109575.html

■REVV AMPLIFICATION:G8 Pedalの詳細
https://www.kandashokai.co.jp/flos/revv_amplification/pedals/g8_pedal.html