【試奏動画連動】おうちで楽器/HINA(TSP)がヤマハ EAD10を試奏!

近年、ドラマーがとくに注目しているのがヤマハ EAD10。
これはマイクとモジュールでセットで、好みの音色が簡単に作り出せ、スマホと連携させて動画の撮影や配信も行なえるというもの。
そのサウンドや使い勝手について、HINAにレポートしてもらおう!
そして、叩いてみた動画も公開!


HINA(Tribal Scream of Phoenix)、ドラムでFirst Take!!動画


アプリRec’n’Shareで連動して、高品位な録画&録音を!

iOS版、アンドロイド版がそれぞれ発表されている「Rec’n’Share」。
今回紹介したEAD10だけでなく、ヤマハの電子ドラムをより活用できる機能も備えたアプリだ

EAD10が高い人気を誇っている大きな理由が、動画の配信に便利というところ。下の写真のようにバス・ドラムにセンサー・ユニットと呼ばれるマイクをセットし、メイン・ユニットに接続すればセッティングは終了。
あとは、ヤマハの無料アプリ「Rec’n’Share」(iOS/アンドロイド)をダウンロードしたスマホとメイン・ユニットをつなげば(ケーブルは別売)、準備完了というお手軽さ。自動的にEAD10を認識して、録画画質や録画開始までのカウント数などのセッティングを行ない、あとは録音&録画を行なうだけという簡単さ。さらにサウンドもいいというから、ドラマーが注目しないわけがない。
HINA:ドラムの演奏動画をちゃんと録ろうとすると、音のバランスはどうだろうとか、マイクはどう立てようとか、かなり大変なんですね。さらに録った動画とサウンドをあとから合わせないといけないとかもあって。だけど、EAD10とスマホがあれば、難しいセッティングはいらないというのがすごい。
そして、試してみたら、音がいい! すごいヌケてきます。あと、スマホに入っている楽曲に合わせて叩くのもできるし、レコーディングした音をあとから調整したり、音量のバランスなども変えたりできるんですよね。他にも、クリックを聴きながら叩いても、クリックは自分に聴こえるんですが、レコーディングされたドラム・テイクには入らないのもいい。こういう機材って他にはないし、本当に配信者のことを考えて作られているって感じがします。
今まで、ひとりでスタジオでマイクを立てたり、カメラの録画スタートを押してからセットに向かっても曲のスタートに間に合わなかったりして……私は何をやってたんだろうって(笑)。動画を上げているドラマー仲間がEAD10をオススメしてくるのがわかりました。私もこれからはオススメする側に回ります(笑)。

▲センサー・ユニットと呼ばれるマイクをバス・ドラムのフープにセット。あとは、メイン・ユニットを接続するだけ!

▲左下のTO HOST端子とアプリ「Rec’n’Share」をインストールしたスマホを接続。


音作りの方法は? メタルな音も作れる?

続いてEAD10本体のすごさも掘り下げてみたい。
EAD10には50種類のプリセット・シーンを搭載されているが、ここではHINAに気になるプリセットをチェックしてもらった。
HINA:生ドラムだけでは作れないユニークなサウンドが、いろいろ入っています。バランスも自然です。マイクをバス・ドラムにつけているので、バス・ドラムの音量が大きくなるのかなと思ったら、スネアやタムタム、シンバルの音量バランスが自然なんですよ。不思議です(笑)。
気になったのは、「Metal Kick」や「SpeedMetal」ですね。「Metal Kick」はキックの音がベチベチって感じで、「SpeedMetal」はキックがバキバキしていて硬いサウンドという印象です。そうしたメタルなキックのサウンド・キャラクターに合わせて、スネアやタムタム、シンバルの音もロックなトーンになっています。他にも「Dance 8」というダンス・ミュージック寄りの音色があったり、ユニークでいて使える音色がいっぱいあって、飽きないですよ(笑)。配信する時にも使えそうです。
そのプリセットをもとに、コンプレッサーやリバーブ(スタジオ/ライヴ・ハウス/コンサート・ホールの3タイプ)、ディストーション、フランジャー、他のエフェクターをコントロールして、より好みのサウンドを作り出せる。そして、好みのセッティングは200種類も保存できるのだ。
HINA
:叩いている生ドラムのサウンドをマイクで拾って音作りしているから、ドラム自体の音作りやチューニングも大切になります。さっきのプリセットからリバーブのかかり方とか好みに調整できるのもいいし、深く試してみたいですね。
かなりお気に入りのHINAだが、EAD10はどういうドラマーにオススメだろうか?
HINA:こういう楽曲にはこういう音がいいとか、ドラムのことがある程度はわかっている人向けかなという気がします。動画の配信というところでも、やはり初心者はあまりやらないでしょうし。ただ、使い方としては超簡単だし、ドラム自体が楽しくなるし、メトロノームも入っているから、そういうところではドラム初級者にも試してみてほしいですね。デモ録りにも使えそうだし、むっちゃ欲しくなりました。

▲このSCENEというツマミを回せば、50種類のプリセットから好みのトーンを選べる。
「Arena」や「Vintage」 など、そのネーミングからもサウンドがイメージできる

より好みの音色を作ったら、このSTOREボタンを押すだけで保存できる


ヤマハ
EAD10
¥86,350(税込)

▲上はモジュール部、下はマイク

【仕様】
●音源部:シーン数=プリセット 50、ユーザー 200) リバーブ・タイプ=11、エフェクト・タイプ=マイク 21、トリガー10、トリガー最大同時発音数=64、トリガー・ヴォイス数=757
●クリック:テンポ=30〜300BPM、タップ・テンポ機能、ビート=1/4〜16/4、1/8〜16/8、1/16〜16/16
●センシング方式:マイク=高耐音圧マイク×2、トリガー=バス・ドラム専用×1
●接続端子:アウトプット(L/mono、R)、フォン・アウト、フットスイッチ・イン、USB、AUXイン、DCイン
●トリガー入力:ステレオ、3ゾーン
●外形寸法:メイン・ユニット=260(幅)×63(高さ)×138(奥行き)mm、センサー・ユニット=76(幅)×88(高さ)×78(奥行き)mm
●重量:メイン・ユニット=654g、センサー・ユニット=464g

■ヤマハ EAD-10の詳細
https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/drums/ea_drums/ead10/index.html