高崎 晃のキラー最新モデル、しかも本人使用機を試奏!

WeROCK 081でお届けしたラウドネス40周年記念連載特集の第1弾。
その特集内で掲載した、高崎晃 本人のキラー・ギターを試奏レポートをWeROCK EYESでも紹介しよう!
この2本のギターは、年末のEXシアター六本木のライヴでお披露目されたモデルだ。そして、どちらも市販化が決定!! とはいえ、ここで試奏させていただいたのは、市販モデルとは微妙に異なる本人ご使用モデル。ドキドキの試奏です。

また、WeROCK 082(4月15日発売号)では、連載特集第2弾“LOUDNESS 85-88”を掲載します。
こちらもお楽しみに!

※WeROCK 081の掲載記事より。


高崎本人が語る、新キラー KG-PRIME
届いたその日から安心して使える
クオリティの高いギターだよ

高崎21 the spiritは、基本的な部分はこれまでのプライムを継承しているんだけど、ボディ材がアルダー・トップのメイプル・バックという少し変わった仕様になってる。キラー・ギターは、グローリー・ライン・モデルの時からいろんな材の組み合わせを試すというチャレンジをしてるでしょ。あれは、6弦側と1弦側で違うアッシュ材を組み合わせてみたりしていて。
キラーは一般的な常識はおいといて、いろんなことを実験していこうというのがあるんだ。その考え方と一緒で、今回のモデルも、このボディ構成にしてみた。ネックもいいメイプルを使っていて、新品でも手にした瞬間からすごく鳴ってくれるギター。昨年末のライヴでも使用したし、今やってるレコーディングでも届いた日に3曲ぐらいで使ったりしてるぐらい、すごく鳴りがいい。あとは、重量感が適度でいい。カラーは4種類あって、ひとつひとつの色を吟味して高級感のあるカラーになってるんだ。いろんな部分を見つめ直して、しっかりと作ったモデルなので、プロのギタリストでも安心してステージやレコーディングで使えるようなモデルになってるから、ぜひ、楽器屋さんででも手にして試してほしい。かなりクオリティが高いギターだよ。
そして、40th記念モデルは、ボディの木目を生かしたフィニッシュになっていてゴツゴツした立体的な表面になってる。ツヤ消しっぽい渋いカラーも特徴だね。これまでのプライムと違って、ハイ・ポジションのカッタウェイを深くしていて、ヴィブラートやベンドしても左手がボディに当たらないようになっていてね。歳を重ねるごとに指もちょっと太ったのか(笑)、それでも大丈夫なような仕様なんだよ。22フレットでも、かなり弾きやすい。真正面から見ると、これまでのプライムとの違いがわかると思う。
指板がローズに見えるかもしれないけど、メイプルなんだ。あと、フレットが、これまでより少しだけ大きめになってる。家にあるギターでもいろんなフレットのモデルがあるんだけど、いろいろ弾いてるうちに、少し太いのもいいかなって思ってね。今後、キラーのオリジナル・ピックアップも併用していく可能性もあって、そうなった場合、フレットが太いほうが音も気持ち太くなるからさ。細かい部分だけど、いろんな部分でマイナー・チェンジが施されてるよ。あと、ボディがアッシュなんだけど、じつは、今、アッシュ材が不足していて、プライムの大きさを確保するのが難しくなってるんだ。そういう意味でも、もしかしたら最後のアッシュのプライムになるかもしれない。40周年を飾るモデルなので、ケースも素晴らしいのが付く予定なんだ。


本人使用モデルを試奏!

編集部特権! またまた弾かせていただきました、本人のギターを!
すでに発表になっていたのがキラー・プライム 21 the spirit。そして、この号が出る頃に同時に発表されるであろう“高崎 晃シグネイチャー 2022”と名付けられたラウドネス40周年記念モデル。
※Akira Takasaki Signature 2022に関しては、当初限定20本と発表され瞬く間に受注が終了。その後、25本限定生産と発表されたが受注は終了している。

この2本の試奏取材をお願いしたところ、どちらも、まだ市販品を出せないとのことで、なんと、到着したのが、昨年末のステージで高崎本人が手にしていた本人のギターなのだ。一挙に2本の本人モデルを手にすることじたい恐れ多いことで……。
さて、事前に記しておきたいが、こちらは本人愛用のモデルであって、市販モデルとは、じゃっかん仕様が異なっている。そのため、ここでの試奏レポートが、そのまま市販モデルと同様のものではないということをご了承願いたい。まずは、マット・メタリック・ブルー仕様のプライム、21 the spirit。こちらは、基本的なスペックがこれまで同様と思いきや、ボディ材が大きく変化している。これまでのアッシュではなく、アルダー・トップ+メイプル・バックという今までのギターではあまり聞かれない組み合わせを採用。このあたりの理由は、本人コメントを参考にしてもらうとして、じっさいに音を出してみると、シグネイチャー2022との音の差を感じた。どちらも最高の音なのだが、じゃっかん21 the spiritのほうがハイが強めなのだ。ただ、ボディ材以前に、この本人仕様のモデル、ピックアップが市販モデルとは異なりキラーのオリジナルであるダイナバイトが搭載されているのだ。なので、このトーンがそのまま市販品に反映されるかは不明だ。弾き心地は……いいに決まってます。とにかくバランスがよくて弾きやすい。プライムの特徴そのままだが、フレットがこれまでより大きいタイプになっており、このあたりもフィンガリングがしやすくグッドだ。

▲本人モデルは、ストリング・ロック・スクリューがチタンのブルー・カラーのものに変更されていた

メイプル指板だが、なんとも見事な木目が浮き出ている。
フレットはジャンボ・タイプを採用

ロー・アングルにセッティングされたブリッジ。
とにかく弾きやすく、他のギターに戻れない

KILLER
KG-PRIME
21 the spirit
¥オープン

【仕様】
●ボディ
:アルダー・トップ+メイプル・バック
ネック:ハード・メイプル、 VUシェイプ、ディープ・インサート
指板:フィギュアード・メイプル、 22フレット(JESCAR #57110)、648mmスケール
ピックアップ:セイモア・ダンカン  Akira Takasaki Signature “THUNDER IN THE EAST”(リア&フロント)
コントロール:マスター・ヴォリューム、ピックアップ・セレクト・スイッチ、ダイレクト・スイッチ
ペグ:Gotoh SG360-07
ナット:フロイド・ローズ R2(上止め)
ブリッジ:フロイド・ローズ・オリジナル
ストラップ・ピン:シャーラー セキュリティ・ロック
フィニッシュ:ポリエステル ●ネック・カラー:シン・アンバー(木地着色)
ボディ・カラーシースルー・カーディナル・レッド(写真上)、マット・ブルー・メタリック(写真下)、ブルー・ブラック・メタリック、パール・ホワイト・イリュージョン
付属品:キラー・ハード・ケース
※左用モデルは¥22,000(税込)増し、カラー・オーダー対応

 

そして、発売開始と同時にソールド・アウトとなってしまった40周年記念モデルも試奏させていただいたので、レポートしよう。


見た目から高級感あふれるAkira Takasaki Signature 2022。木目がそのまま出ていて、なんか高級な仏壇……いやタンスとでも言おうか、ものすごいフィニッシュのモデルだ。こちらは、アッシュを採用している。ネックはローズ指板に見えるが、メイプルに特殊な加工をし、この仕上がりになっている。いちばんの違いは、これまでよりもハイ・ポジション部分のカッタウェイが深くなっている点だ。なるほど、今までも弾きやすかったハイポジが、さらにスムーズに弾ける。いろいろ細かいことを書くよりも、上記のご本人のコメントを参考にしてもらうのがいちばんだろう。

▲このとおり、これまでのプライムよりも、さらにハイ・ポジションが弾きやすくなっている

▲見てください。このフィニッシュを。
木目が、そのままの凹凸で残っているんです

▲ローズ指板かと思ったらメイプルなのだ。
ジャンボ・フレットも初採用

本人のモデルには、裏のバネの下のほうにスポンジがカマされていた

 

■キラーギターズ 公式サイト■
https://www.killer.jp/