WeROCK 111 付録CDインタヴュー集〜ギタリスト特別座談会 編

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WeROCK 111 付録オムニバスCD参加バンドのインタヴュー集。
第4回は、フルムーンのえれん、エンプレスのみつき、シリウスの菫とあにゃという同じレーベルに所属する3バンドのギタリスト座談会をお送りします。

FullMoon MV「chill」

Empress MV「MYGAME」

Sirius MV「Phoenix」


女子ギタリスト界は縦社会!?

——同じレーベルによる3バンドのギタリスト座談会になりますが、いちばん後輩にあたるのがシリウスのおふたり?
:偉大な先輩方です。
あにゃ:初めて観た時、えれんさんは、“よくわからないけど、すごくカッコいい”と思いました。たとえば、異名を付けるとしたら、いろんな名前が付くようなギタリストだと思ったし、唯一無二なスタイルを持ってらっしゃるギタリストだなって。
:えれんさんだけの個性があって、すごく激しい動きをしながらギターを弾くんです。
あにゃ:みつきさんは、魂あふれるプレイをするギタリストだなというのが第一印象でした。1音1音すごく丁寧に弾くというか。
:情熱的なプレイをする方だなと思いました。
——対して、先輩から見ると?
えれん
:3人とも最初から知ってるピポなので、その成長過程を全部見てきたピポなんです。
とくに、みつきとは長い付き合いピポで、すごい努力家で上達していってるのが見ていてわかるし成長を感じるピポ。
シリウスのふたりは、ふたりが巡り合ってよかったなと思える組み合わせだなって。ちょうど正反対なスタイルのギタリストなんですピポ。あにゃはアグレッシヴなギターを弾いて、菫は職人気質でそれぞれの個性が違うツイン・ギターなので、すごくいい組み合わせだなって日頃から見てるピポ。
みつき:えれんさんがおっしゃってる通り、あにゃはアグレッシヴで勢いがあるギタリストですよね。で、菫は、1音1音正確に弾いてる印象が強くて、いい組み合わせだなと私も思います。
菫&あにゃ:ありがとうございます!
あにゃ:ふだんの練習から、ふたりで補い合ってる感覚がお互いにあるんです。得意不得意が本当に違うんで。
みつき:そして、えれんさんは、キャッチフレーズみたいにもなってるんですが、予測不能な奇行に走るというのがあって(笑)。ギターもパフォーマンスもそうで、こんなに動いて弾けるギタリストっているんだなと思いました。最初の頃は、えれんさんに近づこうと思って必死に動きながら弾いてる時期がありました。そこから、だんだん自分ならではの個性というのものがあるとわかってきて、自分は別のものを探そうってふうに思いましたね。
えれん:たしかに、そういう部分を感じる時期はあったけど、最終的には自分の世界観を見つけてくれたと思ってるピポ。
みつき:自分のいいところと悪いところって自分でわかってなきゃいけないんですけど、まだまだ上を目指していかなきゃいけない身分としては、“まだまだなんですよ”って心の中で思うようにしてます。
えれん:3人の話をまとめると、私はヘンなギタリストみたいなピポなので(笑)、これは喜んでいいのかわからないところですが、唯一無二というところではうれしいピポ。
そういえば、シリウスの「Polaris」という曲で、ふたりが前に出て弾き終わった後にハイタッチするピポ。それを観ると、“ツイン・ギターっていいなピポ”って思って、私もやりたいけどワン・ギターなのでセルフでやるピポかなって(笑)。
——ツイン・ギターでよかったと思う部分はありますか?
あにゃ
:ふだんからふたりで弾いてるので、ひとりで弾くとすごく緊張するし、いてほしいなって気持ちになります。ただ、みつきさんは、ライヴでアドリブで弾いたりして、その時その時のフレーズが違ったり遊び心があるんですね。ツインだと、なかなかそういうプレイが難しいんですよね。
みつき:ひとりだと自由度はあるよね。“今日はこの気分だから、このパターンで弾こう”みたいなことがあったりしますし。あと、もうひとりのギターに合わせる必要はないので、自分で表現したいことが出しやすい。
えれん:フルムーンは、ツインの時期もあったので、ツイン・ギターの気持ちもわかるピポ。たしかにツインからワン・ギターになると不安はあるピポね。それまで2本でやってた音圧もそうだし、コードやフレーズもひとりで補わなきゃいけなくなるけど、これがひとりに慣れてくるとツイン・ギターの時にやっていたやり取りをしないでいい楽さを覚えてきて。
ツインでいちばんたいへんなのって、ふたりのやり取りピポなんですよ。ふたりで話し合わなきゃいけないから、勝手にフレーズも入れられないし、それがたいへんピポとは思う。
あにゃ:どうしても表現的に譲れない部分は出てきたりしますからね……。そういう時は、他のメンバーに意見を聞いたりもします。
みつき:ツインの経験はないけど、たとえばナイト・レンジャーのライヴを観たらツインって楽しそうだって思うし、MR.BIGを観るとひとりで表現できる素晴らしさを感じますよね。
:えれんさんは、憧れのギタリストなどいるんですか?
えれん:憧れのギタリスト……う〜ん、けっこう対バンするギタリストを参考にしてる部分はあるピポ。もちろん、ジミ・ヘンドリックスとかヴァン・ヘイレンとか海外のアーティストはすごいと思うピポだけど、自分はそこまでいけないと感じちゃうピポなんで。
ツインからひとりになって音作りを変えたりしましたか?
えれん:機材を変えたピポ。ワン・ギターになっても音圧的に負けないような重い音作りを心がけたピポ。フレーズ的にも、なるべく開放弦を使って重さを出すようにしたりピポ。
みつき:私は、ずっとひとりなので、ハマってくれて自分の中でいいフレーズだったらなんでもいいと思っています。音作りに関しては、もともと80年代とかちょっとオールドな音が好きなので、マーシャルとギブソンのコンビネーションじゃないですけど、そういう音作りを心がけてライヴでもやっています。
えれん:音作りでいちばん大切なのはヴォーカルの周波数に被らないようにするピポですよね。ヴォーカルを第一に考えて、楽器隊が合わせる部分があるので、そこは気をつかってます。逆にツイン・ギターだと、ギター同士のバランスがたいへんそうだなって思ったりするピポですね。
あにゃ:バランスは、たしかに難しいですね。
:幸い、私達は出したい音が被ってないんですよね。
——今回は、それぞれのバンドのオムニバスに収録されている曲をみなさんにも聴いて頂いております。それぞれ感想を教えてください。
:フルムーンの「CANVAS」は、すごくサビのメロディが印象的だなって。
あにゃ:ギター・ソロも、えれんさんらしくメロディアスで、すごく聴きやすいんです。えれんさんのプレイが堂々としてるし、音もドッシリしていてブレないなって思いました。
えれん:フルムーンならではの曲でもあるし、すごくキレイな曲でもあり激しさもあるピポですね。これはドラムの葵の曲だけど、ギター・ソロは何回かやり直しさせられたピポ(笑)。
みつき:えれんさんは、2本入ってるギターのセンスがすごくいいんですよね。どの曲を聴いても“うまいな! こうやって聴かせればいいんだ”って私の中で新しい扉が開かれるんです。昔は、えれんさんの手グセとかもマネして、エンプレスに取り入れてみたりしたこともあります。
あにゃ:エンプレスの「カタルシス」は、怪しげというか、あの雰囲気が好きなんです。懐かしさもあって。
みつき:オムニバスだし、ハード・ロック調な曲がいいなと思って選びました。ハードさが強めなので、めっちゃアームも使ったりしてます。初期の曲ではあるんですけど、現メンバーになってリレコーディングしていて、ベースが主役でハードな曲ですね。
えれん:それこそ、昔の「カタルシス」も知っていて、今のメンバーになったのを聴き比べると、進化してるしテクニック的にもエンプレスの実力がアップしてるのがわかるピポ。
——シリウスからは「ZEAL」を提供いただきました。
あにゃ
:シリウスの中でもいちばん聴きやすく、ツイン・ギターのハモリも多いので選びました。
えれん:シリウスといえば速弾きピポ! ふたりの速弾きの掛け合いが聴けるピポ。
みつき:右で弾いてるって思えば、次は左みたいな感じで最後はハモリが来てね。
——それでは最後に、みなさん、それぞれ、どういうギタリストになりたいですか?
えれん
:フルムーンはライヴ・バンドでもあるので、観ても楽しめて会場を巻き込めるようなギタリストになりたいピポ。自分が弾いて楽しいじゃなくて、お客さんに満足して頂けるようなギタリストになりたいピポです。
:えれんさんや、みつきさんのように、人の心を掴むギタリストになりたいです。
あにゃ:えれんさんは、ステージで光る瞬間があるんです。そこが自分にもあったらいいなって思うんです。あとは、みつきさんのギターでの遊び心。プレイで遊んでいるというか、ギタリストらしさというか気持ちのこもった1音を出せるようになりたいなって思ってます。そして、ツイン・ギターなので、お互いにしか出せないようなところをもっと強めていければ、ふたりで大きくなれるんじゃないかなって思ってます。
みつき:私は、情熱的で魂のこもった1音1音弾いて……たとえ1音だったとしても、人に届くような感動するギターを弾く人になるのが夢です。
えれん:後輩がちょっとガンバりすぎていて、先輩としての立場が危ういピポなので、ほどほどにガンバってほしいピポ(笑)。


■FullMooN■

▲左より、りん(b)、葵(ds)、ねね(vo)、えれん(g)

ミニ・アルバム『JEWEL』
¥2,200(税込) 2025年11月12日
①感情Instructions
②06
③chill
④RealMe
⑤CANVAS

昨年11月にミニ・アルバム『JEWEL』をリリースしたフルムーン。えれんはジャリ・ヴォイスというデス・ヴォイスも担当するリーダーでもある。そのアルバムは、各メンバーが作曲を担当することで、多彩な色を持つ楽曲となった作品だ。キャッチーでメロディアスな中に、力強さを兼ね備えたロック・サウンドとなっている。

■ライヴ予定■
3月22日(日)=吉祥寺クレッシェンド
3月28日(土)=札幌クレイジーモンキー
4月5日(日)=上野・音横丁
4月11日(土)=渋谷ギルティ
4月19日(日)=本八幡ルート14
4月25日(土)=新宿アンチノック
4月29日(水・祝)=下北沢251
5月24日(日)=柏パルーザ
5月31日(日)=上野・音横丁
6月14日(日)=上野・音横丁

■フルムーン 公式サイト■
https://www.tatenaga.net/


■Empress■

▲左より、マリー(b)、LeA(vo)、いおり(ds)、みつき(g)

アルバム『Departure』
¥3,300(税込) 2024年11月20日
①Dreaming of Reign
②Departure
③カタルシス
④ナイトメア
⑤ハルジオン
⑥ラストシーン
⑦運命
⑧ビターブレンド
⑨ブルーライト
⑩渚
⑪BEST LIFE

オムニバスに収録されたのは、ファースト・フル・アルバム『Departure』からのナンバーだ。過去の収録曲を再レコーディングして1枚に集約、エンプレスのすべてが詰め込まれている。また、2025年7月には5曲入りのミニ・アルバム『MYGAME』もリリースされている。

■ライヴ予定■
3月29日(日)=町田SDR
4月2日(木)=下北沢モザイク
4月5日(日)=上野・音横丁
4月11日(土)=渋谷ギルティ
4月18日(土)=所沢航空記念公園 野外ステージ
4月19日(日)=本八幡ルート14
4月25日(土)=新宿アンチノック
4月29日(水・祝)=下北沢251
5月31日(日)=上野・音横丁

■エンプレス 公式サイト■
https://zillionmode.wixsite.com/empress


■Sirius■

▲左より、菫(g)、みさ(b)、Miwa(vo)、Ami(ds)、あにゃ(g)

EP『Departure』
¥2,750(税込) 2025年4月16日
Phoenix
②Daffodil
③ZEAL
④EDEN
⑤夢見草
⑥ADAMAS

今回のオムニバスには、彼女達の2nd EP「Phoenix」から疾走感あふれるナンバーを収録。このEPには、シリウスのより進化した王道メタル・サウンドが散りばめられている。

■ライヴ予定■
3月29日(日)=町田SDR
4月5日(日)=上野・音横丁
4月11日(土)=渋谷ギルティ
4月17日(金)=所沢航空記念公園 野外ステージ
4月19日(日)=本八幡ルート14
4月25日(土)=新宿アンチノック
4月29日(水)=下北沢251
5月15日(金)=新宿ワイルドサイド・トウキョウ
5月30日(土)=吉祥寺クレッシェンド
5月31日(日)=上野・音横丁

■シリウス 公式X■
https://x.com/Sirius_tw_


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