IKUOがDIをチェック!!

プロ・ベーシストがライヴやレコーディングでの必須機材として用意しているのがDI。また、ほとんどのプリアンプにもDIアウトと呼ばれる出力端子が備えられている。じつはベース・サウンドの鍵を握ると言っても過言ではないのがDIなのだ。そこで今回は、IKUOに定番のモデルからマニアックなモデルまで、DIアウトを備えたプリアンプを含めてチェックしてもらった!
今回の試奏は、ベース→DI→オーディオ・インターフェイス→パワード・スピーカーという形で行なっています。
※WeROCK 061の誌面では、IKUO=インタヴュー、そして各機種についてのIKUOのオススメ・セッティング例も掲載しています。
ぜひ、誌面をチェックしてください!!

IKUO=ブル・ゼッケン88やレイフラワーで活躍する他、数多くのサポートやセッションもこなすトップ・ベーシスト。5弦ベースを駆使したテクニカルなプレイは多くのベーシストから注目され影響を与えている。レイフラワーはアルバム『Brilliant Anthlogy』をリリースし、現在、計21都市の全国ツアーを展開中。ツアー・ファイナルは、2018年2月16日=新木場スタジオコーストだ。

アルバム
『Brilliant Anthlogy』●レイフラワー

Mastrard Records
限定盤:LNZM-1212〜4
¥4,600+税 9月26日

 

そもそもDIとは?
ダイレクト・ボックスとも言われたりするDIは、ベース本体やエフェクターなどで作ったサウンドを、ミキサーに最適な状態で送ってくれるアイテムだ。ステージ上からミキサーまでの長い間をケーブルでつなぐとそこでノイズを拾ってしまうのだが、DIはノイズを拾いにくい信号に変えてくれる。そして、ベースからのハイ・インピーダンスの出力をロー・インピーダンスに変換するという役割も担っている。また、DIにはアクティヴ・タイプとパッシヴ・タイプがあり、アクティヴ・タイプのほうが一般的で、各モデルや各パーツにより音色に個性が出る。パッシヴ・タイプはアクティヴ・タイプよりも音色の変化は少ない。
さて、接続だが、その一例を紹介しよう。ライヴでは、ベース本体やエフェクターで作った音をDIに送り、DIからミキサーとアンプに分ける。DIによってミキサーに送られる信号のノイズを低減させるというわけ。レコーディングでもDIを通した信号をレコーダーに送るのが一般的だ。

 

 

ピュアなサウンドが魅力の、DIの基本となるモデル

Radial
J48

¥34,000+税

●コントロール:15dBパッド・スイッチ、マージ・スイッチ、グラウンド・スイッチ、ロー・カット・スイッチ、ポラリティ・スイッチ ●入出力端子:インプット、スルー、XLRアウト ●外形寸法:85(幅)×48(高さ)×128(奥行き)㎜ ●重量:720g

 

Radial
JDI

¥34,000+税

●コントロール:15dBパッド・スイッチ、マージ・スイッチ、スピーカー・スイッチ、グラウンド・スイッチ、REV 180° スイッチ ●入出力端子:インプット、スルー、XLRアウト ●外形寸法:85(幅)×48(高さ)×128(奥行き)㎜ ●重量:703g

プロの現場でも使われているのがラジアルのDI。今回はアクティヴ・タイプのJ48、パッシヴ・タイプのJDIをチェック。ともにナチュラルな特性を持つDIだ。
IKUO:この2機種は、パッシヴ(JDI)とアクティヴ(J48)という違いがありますよね。鳴らしてみると、とうぜんですがJ48のほうが出力が大きいですね。20dB以上も大きいんですね? ただ、レベルをそろえて比べてみると、音色的にはそんなに差を感じないですし、色付けがなく素直でフラットかなって思います。すごくピュアな音ですよ。この2モデルは、トーンなどのEQも付いてないし、基本となるDIだと思います。僕のベース自体がアクティヴなので、もしかしたらJDIのほうが合うかなって思いました。アクティヴにアクティヴのJ48よりもJDIのほうが相性がいいんじゃないですかね? ただ、出力が大きくなるぶん、PAさんはJ48のほうが使いやすいと思うかもしれないです。ある程度出てくれたほうが、あとは削るだけなので音作りしやすいって感じるじゃないですか。

◎J48には、スルー端子をインプット端子に切り替えられるマージ・スイッチや15dBパッド・スイッチを装備


◎位相を反転させるREV 180°スイッチ、ロー・カット・スイッチなどを備えている

JDIにもマージ・スイッチと15dBパッド・スイッチが搭載されている


位相を反転させるREV 180°スイッチやパラレル・スピーカー・スイッチなども備えている

その他の注目モデル・カタログ

ピエゾ・ピックアップに最適化
Radial
PZ-DI
¥39,800+税

 

ピエゾ・ピックアップで使うことに適したDIボックスのPZ-DI。低域を正確に調整しつつ、高域をまろやかにでき、また不要なフィードバックを除くことができる1台だ。
ピックアップの種類を切り替えるスイッチに加えて、-15dBのパッド・スイッチも備えていて、アクティヴ・ピックアップのベースなどの高出力の機器にも対応できるようになっている。
さらに、低音のノイズをカットできるハイパス・フィルター、余計な高音を取り除くことができるローパス・フィルターも装備されている他、位相反転スイッチやグラウンド/リフト・スイッチなど、必要不可欠な機能をすべて備えているDIと言えるだろう。

リアンプのマスト・アイテム
Radial
Reamp JCR
¥35,000+税

こちらはDIではなく、リアンプ用のモデル。録音済みのトラックを再びアンプに送り、録音する手法のリアンプは、さまざまなアンプやエフェクター、マイキングを試せるという利点があり、多くのプロの現場でも使われる手法となっている。そのリアンプ用のモデルだ。
これは、オリジナルのリアンプというペダルを生み出したジョン・クニバーティ氏による製品で、100%パッシヴ回路によるオリジナルと同じ回路とアメリカ製のカスタム・トランスを搭載。XLRと1/4″ TRS入力端子、出力レベルを装備。ミュートやフィルター、位相反転、グラウンド/リフトなどの豊富な機能を備え、ギターだけでなくベースやキーボード、他、どんな楽器で録音したトラックにも使える1台だ。

問:株式会社エレクトリ(http://www.electori.co.jp

 

 

ナチュラルな歪みを感じさせるプリアンプ/DI

L.R.Baggs Studium
Electric Bass D.I.

オープン価格(実勢価格¥29,800前後)

●コントロール:ヴォリューム、ゲイン、アタック、グロウル、コンプレッサー/イコライザー、ファット・スイッチ、ドライヴ・スイッチ ●入出力端子:インプット、アウトプット、XLRアウト ●外形寸法:58(幅)×45(高さ)×101(奥行き)㎜ ●重量:560g

アコースティック用プリアンプとして広く知られるL.R.バッグスからのベース用プリアンプ/DI。倍音に絶妙な歪みを加えて、音を立たせるグロウルというコントロール、そして周波数帯を3つに分けて、音をなめらかにするマルチ・バンドのコンプEQはレコーディング時に必須の機能だ。本機の肝はレコーディングと同じサウンドと性能をライヴでも発揮できることだ。
IKUO
:これは、プリアンプですね。サンズアンプやMXRのM80+のような使い方ができるモデルだと思います。このままDIとして使ってもOKですし、これをプリアンプとして使用して、この後に空間系とかを接続し、さらにその後にDIを使うというのもありじゃないですかね。音的には、アンプで歪ませたようなナチュラル・ドライヴを感じられます。これならラインの音だけでアンプの音を拾わなくてもいけるんじゃないですか。芯もあるし、これ1台で空気感のある音が作れるからシミュレータに近い感じもありますよ。コンプも付いてますし、これ1台で完結できるモデルのような気がします。そのコンプも素直なタイプで、上げていくとローの暴れたイヤな部分が抑えられて音質が締まる感じがします。アタックというツマミはEQのような感じで使えて、回していくとハイが出るのでトーンみたいな使い方ができますね。アンプを通さずにアンプっぽくするなら、手軽に使えるんじゃないでしょうか。

150kHzをフラット/+3dB/+6dBで切り替えるファット・スイッチや歪みを加えるドライヴ・スイッチを装備


本体の右側面に、XLRの出力を-10dBか+4dBかを切り替えられるパッド・スイッチを備えている

問:株式会社ジェーイーエスインターナショナル(http://www.jes1988.com

 

 

アンプで拾ったような音をDIで出力できる

 

TDC-YOU
Bass D.I.

¥45,000+税

●コントロール:レベル、ゲイン、グラウンド・スイッチ(ノーマル/リフト切り替え) ●入出力端子:インプット、アウトプット、パラ・アウト、XLRアウト ●外形寸法:92(幅)×58(高さ)×122(奥行き)㎜ ●重量:380g

リハーサル・スタジオやレコーディング・スタジオ、CDマスタリングなどを手掛ける大阪・吹田のスタジオ・ユー。そのスタジオ・ユーのエフェクター工房によるハンドメイド・エフェクターがTDC-YOUだ。多くのトップ・ミュージシャンに愛用されていることからも、そのクオリティの高さがわかる。このBASS DIは増幅度を低めに設定したブースターを内蔵し、軽くブーストさせることで音の存在感を増せる。
IKUO
:これ、いろいろなベーシストが使っているのを見かけますよね。一般的なDIに、レベルとゲインを搭載したモデルです。DIなのに出力を変えられるというプリアンプ的なニュアンスも入ってます。で、レベルとゲインを通さないオフで使うこともできるんですが、オフで使ってもレンジが広くてアタック感が速いんですよ。もちろんフラットなので、オフで使っても高品位なDIとも感じます。通してるだけで、音がピュアになります。オンで使うなら、僕ならゲインを2ぐらいにして使うのが好きです。弦の鳴っている感が増して、ツヤが出る感じで、ハイが上がって弦の細かいニュアンスが出てくれます。ゲインを上げてドライヴさせるよりも、ツヤを出す感じがピンと来ました。こういう音をPAに出せるっていうのは、ドクリーンよりもいいんじゃないですかね。アンプで拾ったような音をDIで出せるっていうかね。

◎本体サイズは、一般的なコンパクト・エフェクターぐらい。筐体の彫刻文字仕様もクール!

◎XLRアウトや通常のラインアウトの他、パラ・アウトも装備している

問:株式会社スタジオ ユー(http://www.tdc-you.com

 

 

優秀なEQを中心に機能満載のプリアンプ/DI

Lehle
BASSWITCH IQ DI

¥54,400+税(イケベ楽器店頭価格)

●コントロール:ブースト、ミックス、T、HF、HIM、LF、LM、B、VOL、ミックス・ループ/ブースト、ミュート、A/B、グラウンド・スイッチ、パッド・スイッチ、プリ/ポスト・スイッチ ●入出力端子:ミックス・ループ、シリアル・ループ、チューナー・アウト、ライン・アウト、インストA/インストB(切り替えスイッチ付き) ●外形寸法:220(幅)×42(高さ)×162(奥行き)㎜ ●重量:1,375g

ダリル・ジョーンズ(ザ・ローリング・ストーンズのサポート)やマーカス・ミラーなど、ジャンルを問わずトップ・プロが愛用するモデル。
IKUO
:これもDIというよりも、フット・スイッチ付きのプリアンプですね。バイパス音とEQを通した音をフット・スイッチで切り替えられますし、ミュート・スイッチを押すことでチューナー・アウトを使ってチューニングもできます。さらに、ブースト・スイッチも付いているという。そして、ミックス・コントローラーが付いていて、他のエフェクターをループさせて混ぜる音をコントロールできるんです。いろいろと用途があって便利な感じですね。EQにはロー・ミッドとハイ・ミッドにフリークエンシーが付いていて、これまた、めっちゃめちゃ便利ですね。音はクリアで、EQも優秀で高品位な感じがします。コントロール類が動かしにくいんですが(笑)、それがかえってライヴ中とかに動かないのでいいんですよね。コンプをつなぐとしたら、この前ですよね? ループもシリアル・ループと2系統も付いてるので、どのループにどういうものを入れてどういう音にするかって、接続に悩んでしまいそうです(笑)。使うエフェクターが決まってれば、これを中心にボードを組んで音作りをするっていうのもありじゃないですかね。で、DIアウトをここから出せるわけだし、この音で行くんだって決めてるベーシストが使うのにいいんじゃないですかね。これも、DIの新しい発想です。なによりも、クリーンな音が素直でいいですよ。

問:株式会社池部楽器店アンプステーション(http://www.ikebe-gakki.com/realshop/ampstation

 

 

エデン・サウンドをペダル・サイズに凝縮

EDEN
WTDI

オープン価格

●コントロール:ベース、ミッド、トレブル、ゲイン、エンハンス、コンプレッサー、マスター、ベース・ブースト・スイッチ、ミッド・フリーケンシー・シフト・スイッチ ●入出力端子:インプット、アウトプット、XLRアウト(グラウンド/リフト切り替えスイッチ付き) ●外形寸法:120(幅)×51(高さ)×89(奥行き)㎜ ●重量:600g

ベース専門ブランドのエデンが放ったプリアンプ/DI。エンハンスやコンプも搭載し、エデン・サウンドを作り出せるプリアンプ/DIだ。
IKUO僕、ずっとエデンのユーザーだったんですけど、エデンに付いているエンハンス・コントローラーも付いていて、エデンらしい音のするプリアンプですね。エンハンスを上げていくと、ドンシャリになりますのでスラップとかやる際には気持ちいい音が作れます。コンプは上げていくと、とつぜん強烈に効き出します(笑)。かなりエグくかかってくれます。エデンのアンプに付いているコンプは、評判がいいじゃないですか? これも、かなり強くかかってくれます。コンプのリリースが、しっかり考えられてるようですね。ゲイン・コントローラーは歪ませるというタイプではないですが、コンプと組み合わせてバキバキの音を作るにはいいモデルです。全部をフラットで弾くと、すごくピュアなので通すだけで、よろしい感じになるので、DIとしても充分な機能をはたしています。よりエデンらしい音をPAに送りたいベーシストにはバッチリなモデルですね。完全にエデンの音が作れるので、このあとにアンプは不要だと思いますよ(笑)。どんなベースにも相性がいいだろうなと思うコントローラーですし、コントローラーの幅がすごいのでベース本体がパッシヴでもアクティヴでも対応できるんじゃないでしょうか。

IKUOが“かなりエグくかかってくれます”と語るコンプレッサー

ベース・ブースト・スイッチとミッド・シフト・スイッチでより細かな音作りが行なえる

問:株式会社ヤマハミュージックジャパン(https://jp.yamaha.com/products/brands/eden/index.html

 

 

プリアンプとオーバードライブでモダンな歪みも作り出せる

Ampeg
SCR-DI

¥36,500+税

●コントロール:〈プリアンプ部〉ヴォリューム、ベース、ミッド、トレブル、AUXレベル 〈オーバードライブ部〉ドライヴ、ブレンド ●入出力端子:インプット、スルー、AUXイン、アウトプット、XLRアウト(グラウンド/リフト切り替えスイッチ付き)、ヘッドフォン・アウト ●外形寸法:193(幅)×56(高さ)×110(奥行き)㎜ ●重量:約1,200g

アンペグならではの太いベース・サウンドを作り出すプリアンプとオーバードライブ・エフェクトをまとめた1台。
IKUO
:ミッドに個性があるアンペグの音がするプリアンプですね。右側のプリ部だけ使っても、ラインくささがなくなってキャビから鳴らしてるようなアンペグ・サウンドが出ます。ウルトラ・ローを押すと、ミッドが削れてドンシャリ・サウンドも作れます。もうひとつのボタンであるウルトラ・ハイ、いいっすね〜。優秀ですね〜。アンペグが好きなベーシストならバッチリでしょう。ちゃんとローBも再生してくれますし、オールドのアンペグというよりもモダンなタイプのアンペグのような気がしますね。左側は、歪みエフェクターですね。アンペグ自体では、ここまで歪まないので、これはオーバードライブ・エフェクターが付いているという感じです。両方をうまく駆使して歪みを作っていくと、かなりいい歪みサウンドが作れます。ブレンドというコントロールが付いているのが、モダンな感じがしますよね。EQは効きもいいし、急に上がることもないので音作りしやすいです。みんなが思ってる、アンペグのイメージのサウンドが出るモデルですね。ミッド・レンジを感じられます。

問:株式会社神田商会(http://www.kandashokai.co.jp

 

 

スラップ向きのブライトな音を作りやすい1台

 

Taurus
T-Di MK-2
¥27,000+税

●コントロール:レベル、キャラクター、ゲイン、ベース、トレブル、+/−ベース・スイッチ、+/−トレブル・スイッチ、パンチ・スイッチ、ミュート/バイパス(モード切り替えスイッチ) ●入出力端子:インプット、アウトプット、XLRアウト(グラウンド・リフト切り替えスイッチ付き) ●外形寸法:96(幅)×65(高さ)×144(奥行き)㎜ ●重量:500g

ベース用機器を多く発表しているタウラスからのプリアンプ/DI。効きのいいコントロールが魅力だ。
IKUO
:これもプリアンプですが、通しただけで音が艷やかになる印象がありますね。ベースもトレブルも効きますし、キャラクター・コントローラーを上げていくとドンシャリになっていきます。ヴィンテージからモダンに変わっていく感じですね。サンズアンプ的なニュアンスも出しつつ、もっと幅広く音作りをしたいというベーシスト向けじゃないですかね。ミッド感はパンチというスイッチひとつでボンって上がります。僕はオンにしなくても、いいかなって思いました。その他にベースとトレブルにブーストとカット・スイッチが付いているんですが、ベースをブーストさせると、そうとう上がりますね(笑)。なので、ブーストさせてベースを絞るか悩むところでしょう。いっぽうトレブルのほうはブーストさせるとスラップをした時の気持ちいい部分が上がってくれます。全体的に、かなりスラップ向きでブライトな音が作りやすいモデルだと感じました。音がキレイで、ゲインも歪ませるというよりもツヤを出していくニュアンスですかね。DIで使う場合は、ゲインでレベル調整をする方向になりますね。

問:日本エレクトロ・ハーモニックス株式会社(http://www.electroharmonix.co.jp

 

 

真空管搭載と2チャンネル仕様で太く多彩な音作り

 

TWO NOTES
Le Bass
¥49,800+税

●コントロール:〈Aチャンネル〉ゲイン、ヴォリューム、ベース、トレブル 〈Bチャンネル〉ゲイン、スウィープ、ヴォリューム、フュージョン、ベース、ミッド、トレブル、コールド/ホット切り替えスイッチ ●入出力端子:インプット、スルー、センド、リターン、アウトプット、XLRアウト(グラウンド/リフト切り替えスイッチ、スピーカー・シミュレーター・オン・オフ・スイッチ付き)、MIDIイン、MIDIアウト、 ●外形寸法:124(幅)×50(高さ)×189(奥行き)㎜ ●重量:750g

真空管を搭載した2チャンネル仕様のプリアンプ。真空管ならではのウォームさが魅力だ。
IKUO
:2チャンネル仕様で、その2チャンネルを混ぜることもできますね。これ、気になっていて、楽器店に試奏に行ったこともあるんですよ(笑)。気に入ったのは、Bチャンネルですね。とにかく音ヤセがぜんぜんないので、ゲインを上げてもペラペラにならないんです。すごく優秀。ミッド・コントローラーにはスウィープというフリーケンシーが付いているんですが、これが気持ちいいところにかかってくれて、ミッドの太さがなんともカッコいいし、素晴らしい。ここで気持ちいいローを作っておけば、足りない部分をベースで補正すればよくて、あとは音の輪郭をトレブルで作ればバッチリ。このトレブルもいい帯域でかかってくれるんです。この調整で、歪みが前に出たり下がったりも調整可能ですね。それに、今回、試奏したモデルの中では、唯一、真空管が入ってるんですよね。やっぱり他のモデルと音圧が違います。すごく、いいな〜。ロー・ミッドが膨よかなので、歪ませても音程感が出てくれるんです。ハイ・ポジションで弾いてもしっかり鳴ってくれる。横にスピーカー・シミュレーターが付いていて、これはオンで弾いたほうが好きでした。オフるとラインっぽい音でドンシャリになります。全体的に、すごく音作りの幅が広いんで、コントロールに戸惑うかもしれないんですが、いい音を見つけられたら最高ですね。僕的には、あとはコンプがあればいけます。

問:日本エレクトロ・ハーモニックス株式会社(http://www.electroharmonix.co.jp

 

 

■試奏協力店■

イケベ楽器 Power Rec

今回のDIの試奏でお邪魔したのは、東京・渋谷にあるイケベ楽器 Power Rec.(パワーレック)。最新のデジタル・レコーディング機材からマイクやモニター・スピーカーなど世界屈指の品揃えを誇るアナログ機器を、試して聴いて、楽しみながら選べるショップだ。
そのパワーレック内に設置されているのが“試せるDIコーナー”。ケーブルを差すだけで、定番のモデルからレアなモデルまで常時接続された、スタッフがオススメする37台ものDIをすぐに音出ししてチェックできるようになっている。初心者からレコーディング上級者まで、探しているDIが見つけられるショップだ。

◎パワーレック内に設けられたDIコーナーと担当の宮永氏。豊富な知識で機材選びをアドヴァイスしてくれる!

◎店舗情報
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町24-2 第3富士商事ビル5階6階
Tel:03-5456-8809
power_rec@ikebe.co.jp
営業時間:11時〜20時/年中無休(元日を除く)