エレクトロ・ハーモニックスから登場したアンプ・ヘッドをチェック!

かつてSovtekから発売されていたギター・アンプ、MIG-50。そのアンプを忠実に再現しつつ、さらに高い信頼性を備え、機能面の強化を図ったモデルがエレクトロ・ハーモニックスからMIG 50 MKⅡとして発売された。
このアンプの試奏レポートをお送りしよう。


electro-harmonix MIG 50 MKⅡ
¥オープン

【仕様】
●出力:50W
●真空管:Mullard 12AX7+Tung-Sol12AX7(プリ部)、 Sovtek 5881 WXT×2(パワー部)
●チャンネル:2
●コントロール:ヴォリューム1、ヴォリューム2、トレブル、ミドル、ベース、プレゼンス
●スピーカー出力:4Ω/8Ω/16Ω
●外形寸法:505(幅)×210(奥行き)×240(高さ)mm
●重量:12.8kg

90年代に、ロシアで生産されていた今となっては幻のアンプ、ソブテックMIG-50が、エレクトロ・ハーモニックスにより復刻された。この伝説的なアンプを試奏してみた。
50W、フル・チューブのモデルで、チャンネルはインプット1と2に差し替えることで変わる。
まずは、インプット1を試してみよう。インプット1ではヴォリューム1が効くようになる。ヴォリュームを少し上げるだけで、それなりの音量を出力してくれて、真空管ならではの暖かみがあり、かなり、ぶっとい音が出てくれる。強くピッキングすると、アタッキーなクランチになるなど、ピッキングで表現することができるトーンだ。ヴォリューム11時ぐらいから、やや歪みが増してくる。ちなみに、9時ぐらいから、ほとんど音量が変わらず、歪みのツブが変わってくる印象だ。2時をすぎると、ファズ的な大きな歪みのツブになる。かといって強い歪みではなく、ロー・エンドの効いたクランチだ。ピッキングの強さで反応するのは、もちろんのこと、ギター側のヴォリュームを絞ると真空管ならではのクリーンになる。とにかく、ぶっとい音なので、フロントで弾いているのかと錯覚するぐらいのトーンだ。
続いてチャンネル2にいってみよう。1とはうって変わって高域がスコーンと抜けてくれるトーンになっている。かといって、ハイ・ゲインではなく、ヴィンテージ・マーシャルの50Wを想像してもらえばわかるだろうか。圧倒的にレスポンスが早く、ピッキングした瞬間に音が前に飛んでくるようだ。音色的には、AC/DCなど、あの時代のトーンを再現するのにピッタリだ。ちなみに、こちらも11時すぎから音量は変わらず、歪みの質が増していく感じだが、フルにしても音が潰れることはなく、極上の真空管ドライヴを出してくれる。1時ぐらいで、800ぐらいの歪みになり、かなり極上なトーンだ。
モダンな歪みではないが、ロックなサウンドにはドンピシャのドライヴ・サウンド。待ってたギタリストは多いはずだ!

リア・パネルには、バイアス調整コントロールを搭載している

マーシャルの1960キャビネットに載せてみると、こんなサイズ感。小さめなルックスがカワイイ!?