【動画連動】LEAがブリティッシュ・ドラムに肉薄!
ガルネリウスに新風を吹き込んだ若きドラマー、LEA。
彼が、自身も愛用しているブリティッシュ・ドラムをレポート! イギリス生まれのハイ・エンド・ドラムの魅力とは?
合わせて、本場のトルコで製作されているエイジーン・シンバルもチェックしてくれた!
LEAによる、2台のスネアの試奏映像!
ブリティッシュ・ドラム
Legend Series
◎今回、LEAが試奏してくれたのはブリティッシュ・ドラムの最高峰であるレジェンド・シリーズ。
バス・ドラム、タムタム、フロア・タム、それぞれさまざまなサイズがラインナップ。価格はタムタム(6×6)が¥92,400(税込)など、各サイズによって異なる。カラーはLEAが愛用しているカーナビー・スレイトや写真のスカイ・ブルー、他、全8種類がそろっている。
▲こちらはLEAのレジェンド・シリーズのセット。
バス・ドラム(22×16)、スネア・ドラム(14×6.5)、タムタム(10×7)、タムタム(12×8)、タムタム(13×9)、フロア・タム(16×16)。カラーはカーナビー・スレイトだ(写真はLEA本人のツイッターより)
——まず、LEAというドラマーはどういう人物なのかから探りたいんだけど。
LEA:ドラムの入り口はドラムマニアというゲームなんですよ(笑)。だから、誰かに憧れて始めたというわけではないんです。中学の間は、そのゲームに没頭していましたね。で、中学では吹奏楽部にいて他の楽器をやっていたんですけど、高校に入っても音楽を続けたい、ドラムもおもしろそうだと思って、高1でバンドを組みました。
——そのバンドでは、何をコピーしてたの?
LEA:Jポップですね。ラルク アン シエルとか。
——では、影響を受けたドラマーは?
LEA:車の中で、親がよくカルロス・サンタナを聴いていて、その影響はあると思います。で、ある時、父に好きなドラマーは誰かと聞いたら、そのサンタナで叩いていたグレアム・リアーと教えてくれて、僕の名前の由来にもなってます。でも、自分で意識して聴き込んだのはYOSHIKIさんです。友達に日本でいちばんうまいドラマーは誰なの? と聞いたらYOSHIKIさんじゃないかと言われて。それでYouTubeで解散ライヴの映像を観て衝撃を受けたんです。高校2年の時ですね。
——ガルネリウスのカヴァー・バンドをやるぐらい惚れ込んでいた理由は?
LEA:高校生の時、友達に教えてもらってガルネリウスの存在は知っていたんです。でも、惚れ込むのはもっと後で、2012年ぐらいの時、ゲーム・センターでドラムのゲームをやっていたら「Destiny」が流れてきたんですね。その時、こんな難しい曲をやっているバンドがあるんだと思い、帰宅して調べたらガルネリウスで。で、調べれば調べるほど、小野さんのヴォーカルもすごいし、のめり込んでいったんです。
当時はバンド活動から離れていたし、これは人間が叩けるドラムじゃないと思っていたんですが、あるきっかけで再開することになり、まずはガルネリウスの曲を叩けることを目標にしたんです。そうしたら、ガルネリウスのカヴァー・セッションというのを知り合いから教えてもらい、カヴァー・バンドも組んでという感じですね。
——さて、現在はブリティッシュ・ドラムを愛用しているLEAだけど、使い始めたきっかけは?
LEA:ガルネリウスに加入して、スタッフを紹介されたんですね。今日試奏したレジェンド・シリーズを使っています。叩いた第一印象は、音がでかくて迫力があるなと。タムタムとかも胴鳴りだけでなく、いい意味で濁ったような、“トゥーン”ではなく“ドゥーン”という音がして、バンド・サウンドにも溶け込みやすいだろうなと思いました。音がでかくてレンジも広いドラムがいいなと思っていたので、ぴったりでしたね。
——スネア・ドラムも2種類、試しているとか。
LEA:はい。個人的には、ブリティッシュ・ドラムはスネアがいいと思っているんですね。もちろん、セットもいいんですけど。で、イカルスとタリスマンという、ニコ・マクブレイン(アイアン・メイデン)のシグネイチャー・スネアを持っているんですが、どちらもヌケがいいんです。そして、スナッピー感! スナッピー線が42本という他には見ないタイプで、独特のスナッピー感があって。ゴースト・ノートからフル・ショットまで、まさにスネアらしい音で鳴ってくれますね。
——ちなみに好みのチューニングは?
LEA:ヘッドはコーテッドのアンバサダーを貼っていて、基本的にはハイ・ピッチです。メタル系だとギターのミッドが効いているので、それに埋もれない音を作ります。ロールしても粒立ちがハッキリしますしね。
——イカルスとタリスマン、それぞれの特徴は?
LEA:イカルスはバーチ・シェルですね。シェルの外側にブラック・フィッシュテイル・オークがが張られています。で、タリスマンはスティール・シェルなんですが、ヌケはどちらもいいです。ただ、イカルスには木の暖かみがあって、セット自体もバーチ・シェルなのでバランスを考えるとイカルスなのかなあと思います。イカルスは昨年10月の配信ライヴでも使いました。リム・ショットの音もいいし、レコーディングでもほぼ全曲、イカルスで録っています。レコーディングした最初の2曲はタリスマンで録ったんですが、イカルスを試したらこちらのほうが合うということになって、途中で変えたんです。ただ、これからはどちらを使うのか、悩んでいます。タリスマンのほうがヌケはいい印象だし、これからもいろいろな場面で試していきたいですね。あと、2台ともロゴとかもスタイリッシュでカッコいいんです。
——ブリティッシュ・ドラムは、どういったドラマーにオススメだと思う?
LEA:僕が叩いているレジェンド・シリーズはメロディックなメタルは向いていると思います。デス・メタルとかドライな音色のバンドには、ブリティッシュ・ドラムはレンジが広すぎるかもしれないです。この広いレンジを活かしたいバンド、スタイルにオススメです。
ブリティッシュ・ドラム
NICKO MCBRAIN ICARUS
¥181,500(税込)
【仕様】
●サイズ:14×6.5
●シェル:バーチ、10プライ/外側はブラック・フィッシュテイル・オーク単板
●スナッピー:42本
●その他の特徴:2.3mmトリプル・フランジ・フープ、パラディウム・ラグ、イカルス・ロゴ・バッジ
▲イカルスのロゴ・プレート
ブリティッシュ・ドラム
NICKO MCBRAIN TALISMAN
¥181,500(税込)
【仕様】
●サイズ:14×6.5
●シェル:ブリティッシュ・スティール
●スナッピー:42本
●その他の特徴:2.3mmトリプル・フランジ・フープ、パラディウム・ラグ、パラディウム・ストレイナー、タリスマン・ロゴ・バッジ
▲タリスマンのロゴ・プレート
▲リム・ショットのサウンドもパワフルでヌケがいい
——次はシンバル選びのポイントを!
LEA:僕は歌がカッコいいバンドが好きなので、その歌を邪魔しないシンバルがいいですね。あと、叩くジャンルにもよると思うんですが、アタックがクリアで余韻が少なめなのが好みです。テンポが遅い楽曲だと、余韻が豪華に聴こえるシンバルがいいですしね。
音色としては、スッキリしているというか、スタンダードな音色の中で、例えばクラッシュだったら透き通っていてサスティンがきれいなタイプ、ライドだったら粒立ちがいい、ハイ・ハットならキレがいいのがいいですね。
——そうした点から見て、エイジーン・シンバルのエクストリーム・シリーズの印象は?
LEA:違うシリーズは叩いたことがあったんですけど、このエクストリーム・シリーズは今日が初めてなんですね。全体的にスタンダードなシンバルという感じを受けました。ライド・シンバルが印象的で、金属が擦れるような音が続きつつ減衰していくんです。ライド以外も、サスティンがきれいで長いので、豪華なサウンドという印象を与えることができると思います。
▲カップ部以外にレイジング加工を施したエクストリーム・シリーズ
——次にロック・マスター・シリーズを叩いてもらったけど、第一声が“重い!”だったね。
LEA:周波数の高い部分が、エクストリーム・シリーズより少なく感じたんです。全体的に重心が低いサウンドだと思ったんですね。ただ、サスティンがきれいで長いというイメージは共通していますね。ハイハットの粒立ちはエクストリームよりよく感じました。オープンとクローズを多用するスタイルに向いているんじゃないかなと思います。ライド・シンバルの粒立ちは、逆にエクストリーム・シリーズのほうが好みでしたね。サスティンに関しては、金属が擦れるような感じではなく、“ゴーン”というイメージです。豪華な音色より落ち着いた音色ですね。この音色のイメージはクラッシュも共通しています。
▲シリーズ名のとおり、ロック・ドラマー向けに開発されたロック・マスター・シリーズ
——エフェクト系シンバルのBRXシリーズは?
LEA:穴が開けられたシリーズですね。どれも単体で使えるし、重ねて使ってもおもしろい。スプラッシュ単体では“ガシャーン”という感じで、少しチャイナっぽい感じもしますね。ハイ・ハットをオープンで叩いた時よりもクラッシュぽいです。おとなしめに“ガシャーン”感を出したい時にオススメです。重ねる場合も、いろいろなパターンが考えられますが、一般的なスタック(重ねシンバル)よりもサスティンがありますね。
▲ブリリアント加工と6個の穴が特徴のBRXシリーズ。きらびやかな音がポイントだ
▲シンバルの本場、トルコで作られているエイジーン・シンバル。
サスティーンがきれいに伸びてくれるのが特徴だ(写真はロック・マスター・シリーズのライド・シンバル)
——ガルネリウスでは、どの組み合わせがオススメ?
LEA:ミックスでは周波数の高いところの余韻を残すことが多いので、まずクラッシュはエクストリーム・シリーズですかね。同時にキレを重視して、ハイ・ハットとライドはロック・マスター・シリーズがいいかなと思います。チャイナも音の豪華さでロック・マスターかな。BRXは単体でミニ・チャイナとして使ってもいいし、ロック・マスター・シリーズとスタックして、かつキツめに締めて使うのがよかったですね。エイジーン・シンバルはラインナップが豊富だし、ジャンルやスタイルで選べるのがいいですね。ブリティッシュ・ドラムもそうですが、音がいいし、プロ指向のドラマーはぜひチェックしてみてほしいです。
▲KEOパーカッションからはニコ・マクブレインのシグネイチャー練習パッドも発売(¥9,900/税込)。
“跳ね返りがよくて、リム・ショットの練習もできます。音も小さくていいですよ”(LEA)とのこと
■ブリティッシュ・ドラムの詳細■
https://www.electori.co.jp/britishdrum/
■エイジーン・シンバルの詳細■
https://electori.co.jp/ageancymbal/
■KEOパーカッションの詳細■
https://electori.co.jp/britishdrum/keo.html
◎LEA:2020年6月、ガルネリウスへの加入が発表されたドラマー。お披露目となった同年10月に行なわれた配信ライヴで、パワフルなサウンドと確かな技術でファンを圧倒させた。ガルネリウスの最新作である『UNION GIVES STRENGTH』でそのドラミングをチェックしてほしい!
最新作品:スペシャル・アルバム『UNION GIVES STRENGTH』/2021年6月16日リリース
ガルネリウス 公式サイト
https://www.galneryus.jp/