本物の音に出会えるレヴの大型アンプ

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高品位なアンプやペダルを発表するカナダのレヴ・アンプリフィケーションから登場したGenerator 120 MK3。
120w/4チャンネル仕様とライヴ向きと思われるかもしれないが、それだけではない!
その魅力を探ってみた。


REVV AMPLIFICATION
Genetator 120 MK3
¥オープン


【仕様】
●出力:120w / 10w
●真空管:ECC83(12AX7) × 5本(プリ管)、6L6GC × 4本(パワー管)
●コントロール(フロント・パネル)=チャンネル・セレクト・スイッチ(CH1/ワイド、CH2/ドライヴ、CH3 & CH4/アグレッション)、ストア・スイッチ、ブライト・スイッチ(CH1 & CH2用)、ブライト・スイッチ(CH3 & CH4用)、カット・スイッチ、ファット・スイッチ、リバーブ・スイッチ、ゲイト・スイッチ、プリ・ポスト・スイッチ、レベル、マスター1、マスター2、プレゼンス、デプス、ヴァーチャル・キャブ・セレクト・スイッチ、 CH1はトレブル、ミドル、ベース、レベル、CH2〜CH4にそれぞれゲイン、トレブル、ミドル、ベース、レベル。
●コントロール(リア・パネル)=グラウンド/リフト・スイッチ、リバーブ・レベル、ゲイト・スレッショル、120w / 10w切り替えスイッチ、インターナル・ロード/スピーカー切り替えスイッチ
●入出力端子:フロント・パネル=インプット、ヘッドフォン・アウト。リア・パネル=バランスド・アウト(L / R)、エフェクト・ループ(センド/リターン)、キャビネット・ライティング、フットスイッチ・イン、MIDIイン、MIDIスルー、USB、スピーカー・アウト(4Ω×2、8Ω×2、16Ω×1)
●外形寸法:680(幅)×270(高さ)×255(奥行き)mm ※突起物を含む、ハンドルを含まず
●重さ:約21kg

各チャンネルのサウンドキャラクターをチェック!

素晴らしい。豪快でいながら心地よすぎる歪みだ。歪みすぎて潰れることのないサウンドが印象的で、メタル派のギタリストなら、アンプ選びに候補として挙げてほしい1台が登場してしまった。
基本的には、4チャンネル仕様の120w高出力モデル(10wにもできる)。

チャンネル1は、クリーン・チャンネルでブライトな印象だ。真空管の暖かみにプラスして、どことなくトランジスタ的なレンジもあると感じられる。ミッドEQの幅が広いので、このEQを駆使することで暖かみのある中域をプラスするか、キレのあるクリーンにするか決めるのがポイントだろう。なお、他のチャンネルはひとつのチャンネルに対して3モード搭載しているが、クリーン・チャンネルは2モードとなっている。
チャンネル2は、クランチ・チャンネルだ。ここから、3モード搭載になる。
クランチ・チャンネルといえども、すでにかなり歪んでくれる! マーシャルでいえば、 JCM800から900ぐらいの荒々しくもギタリストにはたまらない歪みが得られる。ゲインをいちばん絞るとカッティングに向く軽めに歪んだクランチ、目一杯上げると充分にハイ・ゲインが得られるのだ。そして、3モード機能! これは、歪みの量というよりトーンの質を変えてくれる機能だ。各チャンネルの基本的なトーンはそのままに、太さや質感を変化させてくれる。

チャンネル2では、オフ・モード(フットスイッチの点灯色はグリーン)の時からブルー・モードにするとローとミッドがグッと前に出てきて、レッド・モードではさらに音圧を増してくれて少しミッドを抑えた印象を受けた。どのモードも使えるトーンで、フットスイッチにより切り替えも可能なのだ。

さて、メタル派が気になるのは、ここからのチャンネルだろう。チャンネル3 & 4は、かなり良質なトーンを出してくれて、どちらも捨てがたい歪みだ。チャンネル3のほうがカラっとして80年代のメタルにピッタリで、いっぽうのチャンネル4はミッド・ローの押し出し感が強いので現代的でモダンなメタルにも対応できる。どちらもオーバードライブなどのペダル・エフェクターいらずな歪みなのに、まったく潰れることなくピッキングの強弱を見事に再現してくれるのだ。各モードの音質を試奏してみよう。チャンネル3のオフ・モードは、いわゆるブラウン・サウンドに現代的な明るさも加えたトーン。ブルーにすると、ロー&ミッドがプラスされブライト感が増し、レッドでは音圧も増しつつ中域を落ち着かせた印象だ。

そしてチャンネル4。いきなり音圧とローの出方が増します! なのに、真空管ならではの気持ちいい質感のまま、低域も潰れずに再生してくれる。
リード・チャンネルだけに使うにはもったいないトーンで、このチャンネルをメインに使いたいというギタリストも多いはずだ。ハイ・ゲインなのにピーキーな部分がなく、すごく使いやすい。ダウン・チューニングだとローが出すぎると感じれば、ベースを下げめにしつつ、デプスという低域を増すコントローラーで調整するといい感じになる。
さらに、チャンネル3と4には、ブライト、カット、ファットという3つのボタンが存在し、各チャンネルの各モードに別々に設定できる。ブライトは、その名のとおりブライトさが増してくれ、カットはミッド・レンジをカットすることでドンシャリ気味な音になる。ファットは、ロー・エンドをさらに押し出してくれるスイッチだ。チャンネル4のレッド・モードでファット・スイッチをオンにすると、かなり重低音が強調された現代的なヘヴィネス・サウンドが作れる。

さらに、このアンプの特徴的な機能を紹介しよう。ゲイト・スイッチ、出力を10wに替えられるスイッチ、そしてMIDI端子も搭載しており、各チャンネルの切り替えをMIDIで制御することも可能だ。いろいろ多彩な機能を装備している大型アンプ・ヘッドだが、とにかくその音質の素晴らしさは特筆できる。やはり、本物の真空管アンプの音は、ギタリストを魅了するマジックがあるとあらためて感じさせてくれた。

チャンネル2〜4には、3モードのスイッチが搭載されている。トーンや音圧が異なるぞ!

ものすごく重宝できるのがゲイト・スイッチ。深く歪ませた時のハウリングやノイズ防止に役立つ


リアクティヴ・ロードとキャビ・シミュを搭載。
ステレオ出力を擁し、自宅でもフル・チューブ・サウンドをレコーディング!

このすばらしい真空管アンプだが、ライヴやスタジオ・リハーサルだけで使うのはもったいない。
もちろん、マイクを立ててレコーディングも可能だが、なんと、キャビネット・シミュレータで定評のあるトゥー・ノーツのトーピド・ヴァーチャル・キャビネットを搭載している。ロード・ボックス的なリアクティヴ・ロードという機能もあるので、キャビネットを鳴らさずに、プリ&パワー管の迫力ある真空管サウンドを生かしたまま宅録をはじめとしたレコーディングが可能だ。
スマホなどでエディット可能なアプリ“トーピド・リモート”では、マイク・シミュレーターも内蔵されており、マイキングも自由にセッティングできるので、かなり細かな音作りができる。

キャビネット・シミュレーターであるトーピド・リモートを使えば、マイク・シミュレーターにより2本のマイクをセレクトできたり、キャビネットとマイクの位置、さらにはイコライザーなどもエディットできる

◎フットスイッチも有能!

付属のフットスイッチでは、チャンネルやモードの切り替えだけでなく、エフェクト・ループのオン/オフ、2種類のマスター・ヴォリュームの切り替えができる。さらにプリセットの保存も可能で、ステージでも大いに活躍してくれる、便利なスイッチだ。

◎120w / 3ch仕様の兄弟機種もラインナップ!

試奏レポートをお届けした120 MK3の兄弟モデルとして、100P MK3100R MK3というヘッドも発売されている。
120 MK3からレッド・チャンネル(CH4)を省いた形の3チャンネル仕様が100P MK3、パープル・チャンネル(CH3)を省いた形の3チャンネル仕様が100R MK3だ。その他、出力などの基本的な仕様は120 MK3と同様なので、シャープなハイ・ゲインが好みというギタリストはパープル・チャンネル搭載の100P MK3、モダンなハイ・ゲインが好みならレッド・チャンネル搭載の100R MK3がオススメ。価格はともにオープン。

Generator 100P MK3(左)とGenerator 100R MK3。

■REVV AMPLIFICATION:Generatorシリーズが通販で購入可能
○神田商会 オンライン・ストア
Generator 120 MK3
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr9812/gr1493/gr1494/00153-00109580
Generator 100R MK3
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr9812/gr1493/gr1494/00153-00109581

○御茶ノ水楽器センター
Generator 120 MK3
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00153-00109580.html
Generator 100P MK3
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00153-00109582.html
Generator 100R MK3
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00153-00109581.html

■REVV AMPLIFICATION:Generator 120 MK3の詳細
https://www.kandashokai.co.jp/flos/revv_amplification/products/generator_120_mk3.html

■REVV AMPLIFICATIONについて
https://www.kandashokai.co.jp/flos/revv_amplification/