SAKIがUAFXシリーズの3機種を試奏！

高品位なオーディオ・インターフェイスをはじめプロ仕様のモデルを数多く発表しているユニバーサル・オーディオから、気になるエフェクターが3台登場した。
名機のサウンドを凝縮したという、このUAFXシリーズ。そのサウンドをSAKI（メアリーズ・ブラッド／ネモフィラ／アマヒル）がレポートしてくれた！
YouTubeのWeROCK TVで公開中の動画と合わせてチェックしてみてほしい。

SAKIによる試奏動画

UNIVERSAL AUDIO
ASTRA Modulation Machine
￥46,200（税込実勢価格）

【仕様】
●コントロール：スピード、デプス、インテンシティ、シェイド、シェイプ、モード、コーラス・ブリゲイド／フランジャー・ダブラー／トレモロ65切り替えスイッチ、ストア・スイッチ、A/B切り替えスイッチ、オン／オフ・スイッチ、プリセット・スイッチ
●入出力端子：インプット×2、アウトプット×2、USB
●外形寸法：9.2（幅）×6.5（高さ）×14.1（奥行き）cm
●重量：0.567kg

——まず、UAFXシリーズ全体のイメージから教えてもらえますか？
SAKI：最近、ユニバーサル・オーディオのオーディオ・インターフェイス、アポロ・ツインを手に入れたんですが、同時にいろいろなプラグインも使えるようになるんです。そのプラグインのかかり方が素直で、そのプラグインをペダルとして独立させたのが、このUAFXシリーズなんですね。プラグインとかかり方が同じで素直だし、欲しい効果をツマミでわかりやすく作れます。
——では、それぞれに注目していきましょう。まずはモジュレーション系のAstra（アストラ）ですね。
SAKI：アストラは、3種類のエフェクトが選べるんですが、コーラスやトレモロ、どれもがイメージした音がポンと出てくれるので、そこからの音作りもしやすいです。
動画ではリードのサウンドにコーラスをかけてみましたが、デジタルのきれいすぎる音ではなく、アナログのコーラスが鳴ってくれましたね。各ツマミも少し触るだけで劇的に音が変わってくれるし、音を作りやすいと思います。コーラス全体としては素直なタイプで、ミニ・スイッチのAとBを切り替えることでエグミを加えることもできる。スピードとか効きもいいし、細かくキャラクターを切り替えて使えますね。
——フランジャーやトレモロはどうですか？
SAKI：コーラスと同じで、使い勝手がいいです。ミニ・スイッチをAからBに切り替えるとより強い効果が得られます。AとBでキャラクターがかなり違うし、シェイドというツマミも効くし、リード・サウンドでもクリーン・セッティングでも使えます。トレモロもベーシックな音から激しい効果まで簡単に作れますよ。
——SAKIさんならではの使い方は？
SAKI：コーラスがきれいなんですよね。これだけきれいな波の感じが出るコーラスは使ったことがないかも。ライヴやレコーディングを問わず、クリーンで使ってみたいですね。

SAKI’s オススメ・セッティング

▲コーラス・ブリゲイドを選び、スピードはやや上げ目、デプスも深めにセットされている

▲コーラス／フランジャー／トレモロと3タイプを切り替えられる。どれも名機のサウンドがモデリングされている

■ASTRAの詳細■
https://hookup.co.jp/products/universal-audio/uafx-astra-modulation-machine

■ASTRAが通販で購入可能■
○イケベ楽器
https://www.ikebe-gakki.com/c/c-/ef/ef05/ef051345/700524
○ミュージックランドKEY
https://www.musicland.co.jp/fs/musiclandkey/ua-uafx-astra-mod-machine

UNIVERSAL AUDIO
Starlight Echo Station
￥46,200（税込実勢価格）

【仕様】
●コントロール：ディレイ、フィードバック、ミックス、ディヴィジョン、カラー、モッド、テープEP-Ⅲ／アナログDMM／プレシジョン切り替えスイッチ、ストア・スイッチ、A/B/C切り替えスイッチ、オン／オフ・スイッチ、タップ・テンポ／プリセット・スイッチ
●入出力端子：インプット×2、アウトプット×2、USB
●外形寸法：9.2（幅）×6.5（高さ）×14.1（奥行き）cm
●重量：0.567kg

——次はStarlight（スターライト）です。
SAKI：ディレイですね。3タイプのエフェクトが入っていて、ミニ・スイッチで切り替えられます。それぞれのキャラクターがはっきりと違うし、触っていてシンプルに楽しいです。プラグインで作るより、直感的にこういうディレイが欲しいというのがすんなり作れますね。使いやすいと思います。
——3タイプのディレイの違いを教えてください。
SAKI：テープEP-Ⅲは、追いかけてくる音に芯がしっかりと残っていますね。世代的にテープ・ディレイはあまり触っていないんですが、しっかりとアナログ感や暖かいテープの感じがします。ツマミでいろいろ音を変えられるのも、アストラと同じ印象です。ディヴィジョンで戻ってくる効果をいろいろ選べますし、おもしろいかけ方ができると思います。
アナログDMMは、テープEP-Ⅲとはまた違ったアナログならではの広がり感があって、カラーというツマミでその広がり感をコントロールできます。
プレシジョンというディレイは、テープEP-ⅢやアナログDMMと比べて、返ってくる音の均等な感じなどにデジタルらしい印象を受けました。カラーのツマミを最大にするとかなりキラッとしたサウンドになります。三者三様のディレイですね。個人的にはアナログDMMの暖かい感じが好きなので、レコーディングやライヴでも使ってみたいです。

SAKI’s オススメ・セッティング

▲プレシジョンをセレクトし、効果はスタンダードなAタイプ。フィードバックやミックス・バランスなどは中央だ

▲付点8分ディレイなど、さまざまなタイプを選べるディヴィジョン・コントロール

■Starlightの詳細■
https://hookup.co.jp/products/universal-audio/uafx-starlight-echo-station

■Starlightが通販で購入可能■
○イケベ楽器
https://www.ikebe-gakki.com/c/c-/ef/ef05/ef051345/700523
○ミュージックランドKEY
https://www.musicland.co.jp/fs/musiclandkey/ua-uafx-strgt-echo-station

UNIVERSAL AUDIO
Golden Reverberator
￥46,200（税込実勢価格）

【仕様】
●コントロール：ディケイ、プレディレイ、ミックス、ベース、トレブル、モッド、スプリング65／プレート140／ホール224切り替えスイッチ、ストア・スイッチ、A/B/C切り替えスイッチ、オン／オフ・スイッチ、プリセット・スイッチ
●入出力端子：インプット×2、アウトプット×2、USB
●外形寸法：9.2（幅）×6.5（高さ）×14.1（奥行き）cm
●重量：0.567kg

——最後は、リバーブのGolden（ゴールデン）ですが、ふだんリバーブはどのように使っていますか？
SAKI：ソロの歪んだ音に奥行き感を加えるためにリバーブを多用したり、オブリでバッキングの芯のある感じとはまた違った音像にする時にリバーブを使っています。それで、このゴールデンですが、最初にお話ししたようにユニバーサル・オーディオのオーディオ・インターフェイスを入手した時、同時に入手できるプラグインもチェックしたんですね。その時にもそれぞれのリバーブのキャラクターや特色を感じたんですが、そのキャラクターを、このゴールデンではよりわかりやすくコントロールできると思います。
——ゴールデンも3タイプのリバーブが選べますね。
SAKI：まずは、スプリング65ですね。いろいろなデジタル・リバーブにもスプリングは入っていますけど、このスプリング65にはアナログ感を強く感じます。モデリングを触っているというより本物のスプリング・リバーブを触っている印象を受けました。ただ、私は今までデジタルのリバーブだったりモデリングのものに慣れていたせいもあってか、このゴールデンでの音作りはちょっと時間がかかったりもしました。実際のトーンですが、クリーン・セッティングで使うと、よりアナログ感が得られると思います。あと、ミックスのコントロールで実音と残響音の混じり具合を調整できるんですが、このツマミだけでもかなりキャラクターを変えられますね。こういうところも含めて、本物のアナログのリバーブに近いんじゃないかなと感じました。
プレート140は、スプリングと比べると広がり感が大きく感じますし、いい意味で実音にそこまで作用しないというか、ミックスの具合によるんですが、実音の芯は残しつつ現代風なイメージがあるという感じですかね。いわゆるリバーブという音をイメージできるキャラクターが、このプレート140だと思います。
ホール224は、暖かみがあります。スプリング65が強いアナログ感、プレート140がきらびやか、ホール224が暖かみですね。あとは弾きながら思ったんですが、ベースとトレブルのツマミの効きは、このホール224がいちばん効くと思います。
——SAKIさんならどう使いますか？
SAKI：私ならプレートを選んで抑えめに使ったり、ソロのトーンにかけたりしたいですね。
——3台の総評をお願いします。
SAKI：どれも1台の中に入っているキャラクターがそれぞれ違っていて、弾いていてあっという間に時間がすぎたし、楽しく弾けましたね。新しいディレイとかコーラスとかを探しているギタリストの方には、ぜひ試してもらって、遊びがてらいじってみるのがおもしろいかなと思いました。