格安でプラグインを手に入れよう!

STAY HOMEが多くなってきた昨今、楽器プレイヤーにとって欠かせないのがDTMだろう。
さらに、そのDTMで使用するプラグインも重要なファクターとなっている。
そんなプラグインを格安で手に入れる方法を紹介しよう。それが、イギリスのオンライン・ストア、プラグイン・ブティック(PIB)だ。
日本国内で購入するよりもかなりリーズナブル!
ここでは、取り扱うプラグインを独自の視点で試奏していきます!!

第1回目は、アンプ・シミュレーターのプラグインである、ポジティヴ・グリッドのBIAS Amp 2 Elite。試奏してくれたのは、TSPのShuだ。

Shu:ふだんDAWではアンプリチューブを愛用してます。
バイアス・アンプは、スマホ用のアプリでバイアスFXを使ったことがあるんですが、スマホだったからなのか音的には本物のアンプには勝てないなという印象でした。その印象があったからか、PC用のバイアス・アンプに手を出さなかったんだけど、今回、ビックリしました! これは、おもしろい。かなり作り込めるとは聞いてたんだけど、そのぶんとっつきにくいというか操作性が難しいと思ってたんですね。
たしかに、操作性は、いろいろできすぎて複雑ですが、根本的な部分で他のアンプ・シミュレーターと違うんです。他のアンプ・シミュレーターは、既存のアンプにどれだけ近づけるかということが勝負だと思うんです。ところが、バイアス・アンプは、既存のアンプの代わりに使うというより、むしろ“自分でアンプを作ってしまえ!”という感覚。

それは、プリやパワーの真空管だけにとどまらず、なんと、整流管やトランスまで選べる。もちろん、他のシミュレーターと同様にキャビネットやマイキングも選択できるので、もう無限大の音が作れてしまいます。

そもそも、自作エフェクターには手が届いても、自作アンプなんて、とても無理なことで、それがプラグ・イン内でできてしまう。昔、改造マーシャルがハヤってましたけど、その感覚のさらに先にいけるんです。

じっさいに使用してみると、あらゆる組み合わせが可能すぎて、あっという間に時間がたってしまいました。

オススメの作り方としては、まずプリセットにあるアンプからお好みのものを選んで作り込んでいくのが早いかもです。
ただ、こうなるとアンプリチューブらと変わらなくなってしまうし、残念ながらこのソフトはアンプ作りに特化してるので、ペダル・エフェクターがない! なので、基本のプリセットを選んでから、カスタム・パネルという項目で大まかなトーンを決め、あとはひたすら真空管を選んだりして作り込む! あまりに、選択肢が多すぎて目標のトーンがわからなくなってくるけど、それこそアンプ・ビルダーになった気分が得られる。

とはいえ、自分の音を手っ取り早く見つけたいというギタリストも多いことでしょう。そんなギタリストに強烈にオススメしたい機能が、バイアス・アンプ2のProヴァージョンには搭載されています。それが、アンプ・マッチという機能! これは、ケンパーでいうプロファイリング。好きなギターの音を取り込んで、同じトーンを作ってくれるという機能だ。さっそく、自分のレコーディング・データから、自分のマーシャルで録音したギターのみをwavファイルで書き出して、それを読み込んでみた。
うぉ〜、すごい! 同じトーンが出てくれる。
じつは、ケンパーでもプロファイリングして自分のアンプの音を取り込んだことがあるんだけど、その時の印象は、“CDから聴こえるギターの音を再現”してくれる感じだった。
それに対して、こちらは“レコーディング・スタジオで鳴らしているアンプの音をブースで聴いている”感じ。
DAW上で鳴らしているから、もちろんそうなるわけだが、元となった本物のアンプの音と比べてみると、やや歪みが浅く感じるていどで、客観的に聴くとぜったいにわからない違いだ。

この“やや歪みが浅い”部分、これは本物のアンプの際はオーバードライブを通してるので倍音成分が足されており、バイアスのほうはアンプ直のトーンに近いといえる。

上記に貼ってあるYouTubeでヴァン・ヘイレンのサウンドをアンプ・マッチで作ってみたので、参照してください!

あとは、オーバードライブのプラグインがあれば……お、バイアスFXというのがあるではないか!? 次回は、そちらをプラスしての使用感をレポートしてみたい。

ケンパーで、このアンプ・マッチ(プロファイリング)機能を行なうとすると、ウン十万のケンパーを購入しなくてはならないことを考えると手頃な値段だし、なによりも自分のアンプを作るという夢があると思いませんか!?

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