メタルを感じさせる、最新のゼマイティスV

ゼマイティスから新たなモデルが続々と発表されている。
今回は、その中からVシェイプのモデルに注目し、徹底試奏を試みた。試奏してくれたのは、自身もゼマイティスのVを愛用しているKENTARO(ダイダ・ライダ)だ! メタル・ギタリストも納得の1本、そのサウンドと弾き心地をレポートしていこう!
※WeROCK 078の掲載記事より。

WeROCK TWITTERでは、KENTAROが試奏したショート動画を公開しています。

https://twitter.com/werock_magazine/status/1279356320898932738


ZVWA22
¥オープン

▲ZVWA22 BK Black

▲ZVWA22 BL Blue

▲ZVWA22 RD Red

【ZVWA22 Black, Blue, Redのスペック】
●ボディ:サンドブラステッド・アッシュ・トップ+マホガニー・バック
●ネック:マホガニー、セット・ネック
●指板:パーフェロー、22フレット
●ピックアップ:カスタム・ハムバッカー×2
●コントロール:ヴォリューム、トーン、3ウェイ・ピックアップ・セレクター
●ペグ:ロッキング

——まずは、8月1日に発売されたばかりの、まさにメタルなVからいきましょう。この独特の木目は、砂を吹き付けることで、木の柔らかい部分が削れて、その部分に着色しているそうです。
KENTARO:このボディ、すごいですね。かなり目立ちます。色は赤と青、黒と3タイプあって、個人的な好みでは赤がいちばんかな。木目の感じもボディごとに違うのもいい。それも個性ですからね。
——持った感じはどうですか?
KENTARO:僕は10年以上前から、GZVというVシェイプのモデルを弾いているんですけど、それと比べるとボディが小ぶりになった印象を受けますね。ボディ・デザインも左右非対称になっている。ただ、それによって手にした時の違和感はないですよ。コントロールの位置も、僕のモデルは位置を変えるという改造をしているんですけど、それがそのまま反映されているのかなというぐらい近いです。弾きやすいですよ。あと、僕のモデルと比べるとかなり軽く感じます。ネックの握りはCタイプに近いUなのかな。そこまで太くないので、手が小さい人でも握りやすいと思います。僕のモデルがやや太めなんですけどね(笑)。あと、ネックのジョイント部も大きく滑らかにカットされていて、これも弾きやすさにつながっていますね。ペグがロック式になっているのもいい。
——サウンドはいかがでしょう?
KENTARO:ピックアップがわりとパワーのあるタイプみたいで、歪ませて弾くと、いい意味で暴れん坊な音になります。音域的には、やや高域が控えめで中域にポイントがある印象ですかね。一般的にイメージするVタイプのトーンと近いかもしれないです。見た目も“ワル”でメタル的だし、個性的。音もメタルに向いてますよ。というか、メタル以外ののジャンルで使うのはもったいない(笑)。軽いからステージでも扱いやすいですし。

▲ZVWA22の最大の特徴が、このボディ。
砂で磨くことでアッシュの柔らかい部分が削れ、木目の凹凸が生まれる

ZVWA22は裏通しタイプとなっている

■ZVWA22が通販で購入可能■
○神田商会オンライン・ストア
※ブラック
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr462/gr463/gr468/00038-00106352
※ブルー
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr462/gr463/gr468/00038-00106351
※レッド
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr462/gr463/gr468/00038-00106350
○御茶の水楽器センター
※ブラック
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00038-00106352.html
※ブルー
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00038-00106351.html
※レッド
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00038-00106350.html

■製品の詳細■
※ブラック
http://www.zemaitis-guitars.jp/z/zvwa22_bk.html
※ブルー
http://www.zemaitis-guitars.jp/z/zvwa22_bl.html
※レッド
http://www.zemaitis-guitars.jp/z/zvwa22_rd.html


MFGV22 BK Gloss Black
¥オープン

【スペック】
●ボディ:セレクト・コリーナ(ジュラルミン・トップ)
●ネック:セレクト・コリーナ、セット・ネック
●指板:エボニー、22フレット
●ピックアップ:ドラゴン・クラシック×2
●コントロール:ヴォリューム、トーン、3ウェイ・ピックアップ・セレクター
●ペグ:ゴトー製ロッキング

——2本目はメタル・フロント・シリーズの新しいVです。
KENTARO:ボディはコリーナですけど、重すぎず軽すぎずと、これも扱いやすいです。ネックを握った感じはさっきのZVWA22と同じなのかな? フレットは高くもなく低くもなく、握りやすく弾きやすいですよ。
音に関しては、ギブソンのVとかはわりと中域にポイントがあると思うんですけど、このモデルは高域から低域までフラットに出てきますね。ピックアップの特性なのかコリーナ・ボディのおかげなのか、クリーンで和音を弾いても各弦のバランスがいいし、歪ませてもちゃんと上も下も出てくれます。ヘンなクセがないから、どんなアンプでもセッティングしやすいと思います。
——ルックスは、まさにゼマイティスですね。
KENTARO:ええ、音がいいのはもちろんですけど、メタル・フロントはステージ映えがするというのも好きで、だからずっと使ってきているんです。このVもこのままステージで弾けと言われても大丈夫ですよ。よく、メタル・フロントはその見た目からなのか音がキンキンするんじゃないか? とか重くないのか? って聞かれるんですけど、そんなことはないんですよね。鉄板を貼ってないギターと比べても、重さはそんなに変わらないと思います。
ジャンル的には、さっきのZVWA22と同じようにハイ・ポジションでの弾きやすさもあって、まずはテクニカルなフレーズが求められるメタルにぴったりだし、見た目もそう。音としては、キャラクターとしてクセがないから、ロック全般にも使えますけど、やっぱりメタル・ギタリストに弾いてほしいですね、これは。

1弦側のカッタウェイが深く、ジョイント部もなめらかなので、
ハイ・ポシションも弾きやすい

ジャック・プレートにも彫金加工が施されている。
見えにくいところだが、このこだわりがうれしい!

左が新製品のMFGV22で、右がKENTARO愛用のGZV-3700 MF TTだ。
ヘッドやボディのシェイプなどが異なるのがわかる

■MFGV22が通販で購入可能■
○神田商会オンライン・ストア
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr462/gr463/gr465/00037-00106402
○御茶の水楽器センター
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00037-00106402.html

■製品の詳細■
http://www.zemaitis-guitars.jp/metal_front/mfgv22_bk.html


ZVWA22 EB Natural
¥オープン

スペック】
●ボディ:エボニー・トップ+マホガニー・バック
●ネック:マホガニー、セット・ネック
●指板:パーフェロー、22フレット
●ピックアップ:カスタム・ハムバッカー×2
●コントロール:ヴォリューム、トーン、3ウェイ・ピックアップ・セレクター
●ペグ:ロッキング

——ラストは、こちらも8月1日に発売されたばかりのVです。1本目と同じく、これまでのゼマイティスにはなかった印象を受けますね。
KENTARO:まずエボニーがトップに貼られていることやバインディングが入っていて、渋いというか落ち着いた印象を受けました。手にした感じは最初に弾いたZVWA22と比べると、ほんの少しだけ重く感じますけど、ライヴで使うには全然問題ないです。
——音は1本目のZVWA22と近いですか?。
KENTARO:いえ、少しだけ違いますね。“まろい”感じです。“まろい”って伝わるかなあ? ピックアップは同じなんですけど、中低域がドンと出てくるというか、周波数でいうと400Hzあたりがポンと出てくる感じです。リア・ピックアップで弾いても、フロント・ピックアップで弾いているような印象があります。歪ませて弾くと、そういう印象を受けました。
あと、ZVWA22は裏通しで、こちらはストップ・テイルピースなので、その影響もあるかもしれないですね。ジャンル的には、見た目の印象に近いんですけど、ガツっと弾くよりもオーソドックスなロックに向いているかもしれない。Vタイプのギターでこういうトップの木目が印象的なモデルはなかなかないし、ライヴでも目立つと思います。でも、歪ませて弾くと、MFGV22よりも荒々しい感じなので、メタルにも充分使えると思います。

ネックは太くもなく細くもないUタイプ。フレットも標準的なタイプとなっている

各コントロールの位置もKENTAROの好みで、気に入ったとのこと

■ZVWA22 EB Naturalが通販で購入可能■
○神田商会オンライン・ストア
https://store.kandashokai.co.jp/c/gr462/gr463/gr468/00038-00106349
○御茶の水楽器センター
https://www.gakkicenter.com/SHOP/00038-00106349.html

■製品の詳細■
http://www.zemaitis-guitars.jp/z/zvw22_eb_natural.html

 

◎ケンタロウ:1993年、与太郎とともにガーゴイルに加入。その後、2018年に脱退するまで、ガーゴイルのヘヴィ・サウンドを支えてきた。また、2017年にはダイダ・ライダに加入し、バンドに新風を吹き込んだ。ダイダ・ライダは8月25日にニュー・アルバム『綴』を配信リリース
バンドでのメタルの王道を貫くリフやテクニカルなソロだけでなく、ソロではアコースティックの弾き語りも行なうなど、その活動は多岐にわたっている。

最新アルバム:『綴』(ダイダ・ライダ)

ダイダ・ライダ  公式サイト
http://daidalaida.site/