LOUD PARK 16(10月9日)をレポート

続いては、ラウド・パーク2日目、10月9日のステージからその一部をお伝えしよう。

【KUNI】

9日には、自身2回目のラウド・パーク出演となるKUNIが登場。

今年がデビュー30周年だが、この出演前に引退を公言しており、このラウド・パークがラスト・ステージのこと。

ヴォーカリストにジェフ・スコット・ソートを迎え、王道のヘヴィ・メタルといった趣の楽曲を連発。

最後はキッスの「ロックンロール・オールナイト」のカヴァーで自身のキャリアを締めくくってくれた。

【ライオット】

根強い人気を感じさせてくれたのはライオット。

唯一のオリジナル・メンバーだったマーク・リアリの死後、海外ではライオットⅤ(ライオット・ファイヴ)として活動を継続している。

今回はサード・アルバム『ファイアー・ダウン・アンダー』の完全再現となり、パワー・メタルの原点とも言える楽曲の数々の魅力を、あらためて感じさせてくれた。

最後には最新作から1曲、そして「サンダースティール」、「ウォーリアー」を連発して、ファンをノックアウトした。

【SIXX:A.M.】

14時過ぎという少し早いと感じる時間、アルティメイト・ステージにSIXX:A.M.が登場!

ニッキー・シックスの存在感はもちろんのこと、ジェイムズ・マイケルとDJアシュバもキャリアを感じさせるステージで盛り上げていく。

アメリカン・ハード・ロックの王道とも言えるメロディアスでハードな楽曲の中に、三者三様の個性が光り、彼らもまた唯一無二の存在であることを感じさせてくれた。

【キルスウィッチ・エンゲイジ】

メタルコアの筆頭株、キルスウィッチ・エンゲイジ。

ラウド・パークへの出演は、06年以来2度目となる。

激しく攻めまくりの中にメロディもちりばめるというサウンドで、フロアを大いに湧かせてくれる。

勢い、高い演奏技術、ステージング、そのすべてに貫禄を感じさせるライヴだった。

【アモルフィス】

そのキルスウィッチ・エンゲージと同じ時間帯、エクストリーム・ステージに立っていたのがアモルフィス。

カテゴリーとしては、大きくメロディック・デスに括られるのだろうが、そこに民族音楽的なメロディを持ち込み、個性を発揮している。

この日のステージも、楽器陣のプレイ、そしてトミ・ヨーツセンのヴォーカルの説得力で、しっかりと彼ら独自の世界を構築してくれたのが印象に残った。

【ダーク・フューネラル】

エクストリーム・ステージのトリは、ブラック・メタルのダーク・フューネラル。

重く激しく歪んだサウンド、ブラック・メタルを体現するおどろおどろしいメイクやステージ衣装、そして暴れまくるファン、そのすべてが“黒”!

バンドが次々に繰り出す強烈かつブルータルなメタル・サウンドは、エクストリーム・ステージの最後を飾るにふさわしいものだった。

【ナイトウィッシュ】

シアトリカルとも言えるステージを観せてくれたのは、ナイトウィッシュ。

13年に正式加入した女性ヴォーカルのフロール・ヤンセンを中心に、ドラマティックなシンフォニック・メタル・サウンドを展開していく。

途中にはゴリラのような着ぐるみが登場するという、シアトリカルな演出も!

彼らのライヴを観た人の多くが、ミュージカルや映画を観たようだというが、まさにそのとおりの圧巻のパフォーマンスだった。

【ホワイトスネイク】

ヘッドライナーを務めたのはホワイトスネイク。

80年代の楽曲を中心にベスト・オブ・ホワイトスネイクといった選曲で会場をヒート・アップさせていくさまは、圧巻!

ディヴィッド・カヴァデールは年齢を重ねたことで、また違った色気を感じさせ、トミー・アルドリッジのおなじみの素手でのドラム・ソロなどの見せ場も用意してくれた。

そして最後は「Burn」!

これ以上のない盛り上がりを見せるさいたまスーパーアリーナ。

“LOUD PARK 16”を見事に締めくくってくれた。

2017年も、きっと行なわれるはずのラウド・パーク。

また、多彩なハード・ロック/ヘヴィ・メタル・バンドがファンを狂喜乱舞させてくれるだろう。