RAMI、ソロ・ライヴをレポート!!

アルディアスを脱退後、ラグライアで復活したRAMIが、ついにソロ活動を開始。今年9月にソロ・アルバム『Aspiration』をリリースし、いよいよツアーを開始した。

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アルバムではSYUやYUHKIなどのガルネリウス・チーム、ガーゴイルのKENTAROなど豪華なアーティストだったのに対し、今回の東名阪ツアーでは、全員、女子で固めている。その意図が、どこにあるのかも注目のライヴで、あの難易度高い楽曲を再現できるかも気になるが、なによりもRAMIがソロとして、どれぐらいのパフォーマンスを示してくれるかが楽しみでもある。

アルバムのオープニングでもあった「Overture To Aspiration」をSEに、まずはサポート・メンバーが登場。続いて、RAMIが登場し会場をヒート・アップさせる。その熱とは裏腹に、1曲目はピアノとヴォーカルとの絡みが印象的なナンバー「Secret Flame 」だ。RAMIの歌がはえる静寂な楽曲を1曲目に持ってくるなど、ソロならではでありつつ、RAMIの成長の見せどころだろう。期待に応えるかのごとく、妖艶に歌うRAMI。1音1音を大切に、しっかりと歌う姿が印象的だ。
続くのは、いきなりのスラッシーなナンバー「Death Lay」。この楽曲は、限定で配布されたもので、アルバム未収録曲を2曲目に持ってくるのも度胸ある選択だ。「Secret Flame 」から一転して激速のナンバーに会場中も盛り上がらないわけがない。

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_l4a4842この日のサポート・メンバーは、シンティアからYUI(g)とAZU(b)、ドラムにTSPのHINA、そしてキーボードには西村奈央というメンツ(後半には、ギターでMIYUが登場)。いきなりの高速ナンバーに耳が慣れていないのか、あるいは会場の問題なのか、一瞬、なんの曲かわからなかったが、そんなことは容赦なく音を浴びせてくるメンバー。RAMIの歌の調子も悪くないようだ。

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_l4a4985ここから、ラグライアの2曲が続くのだが、難易度高い楽曲に、しっかりとサポート・メンバーが応えてくれている。女子チームに支えられ、ラグライアと違った雰囲気で歌うRAMIは、ひさびさのギャルバンの中で楽しそうでもある。

中盤の見せ場は、アルバムでも独特な彩りを添えていた「Pray To The Sky 」だ。ヘヴィ・メタル然とした楽曲とは一線を画するこの楽曲は、RAMIの新境地ではないだろうか。ライヴでも、ファルセットをふんだんに使い、他の曲とは違う魅力をアピールしていた。
さらに、続く壮大なバラード「Forever Precious」では、会場を楽曲の素晴らしさという感動で支配する。RAMIが、これまでの活動よりも、数段、表現力を増してるからこそ歌える楽曲でもあるし、キーボードの西村が奏でる人間味あふれるピアノが、そこにナイスなタッチを加えていた。

_mg_8198「Sing For You 」からは、ギターにMIYUが加わり、重厚なバンド・サウンドと化していた。RAMIのソロ・ライヴではあるが、あくまでもバンド的な方向性で迫っていたのは好感が持てる。アルディアス時代の楽曲をはさみ、ラストはアルバムの中で最も難易度の高い「In My Eyes 」だ。SYU作曲のこのナンバーは、曲としてのクオリティも高く、それをライヴでいかに再現するかが注目だ。まずは、サポート・メンバーだが、完全再現とはいかないまでも、女子チームとしてはかなりガンバっていたのではないだろうか。ふつうに男子のミュージシャンでも、あの楽曲を再現するのはたいへんだと思うので及第点といえよう。さらに、アルバムよりも、さらに広がりのあるアレンジを施していたのもおもしろい。アルバムでは、ギターでのアルペジオだった部分をピアノにするなど、RAMIのいい部分と楽曲の栄える部分を押し出し、RAMIはそんなバックを信頼してか、のびのびと歌い上げていた。「Pray To The Sky 」のRAMI、「In My Eyes 」のRAMI……ヴォーカリストとしての幅を広げている彼女。もちろん、そんなRAMIにはアンコールの声が止まない。

アンコールでは、アルディアスの「紫苑」を披露。さらに、アルバムでもラストを飾った「Rainwater 」で、この日の幕を閉じる。最後は、サポート・メンバーを含めて全員でのカーテン・コール。やはり、女子だけで固めると華やか! 集まった観客は大喜びのようだった。

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今回は、ソロ・ツアーということだったが、バンド・サウンドを基盤にし、RAMIだけではなくYUIやAZUがステージを動き回り華を添えていた。もう少しRAMI自身に動いてほしいというファンもいたかもしれないが(目前で観たいというファンもいることでしょう!)、歌うということに集中していた彼女の姿が目に焼き付いた。そこには、ソロでの活動という責任感も見え、どんなメンバーであろうとも、自分の姿を貫き通す姿勢も感じられる。このあたりのことは、12月14日発売のWeROCK 056でRAMI自身が語ってくれているので、そちらを見てほしい。

来年には、この日のライヴがDVD化され、さらに次のツアーを行なう予定もあるらしい。今後、どのように成長する彼女の姿が見られるか、そして、その期待に応えられるか、ソロ・アーティストとしてRAMIの運命が問われる2017年になるかもしれない。

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